March 01, 2009 12:55 AM
スタッフ日記⑯
どうも、番組スタッフの剣持です。
第16回のゲストは、『反貧困ネットワーク』副代表、雨宮処凛さん!!
昨今、問題視されている、ワーキングプア
(=非正規雇用により、働いているものの低賃金を余儀なくされる層。)
の現状について、お話を伺いました。まずは…
【雨宮処凛さんが、今のような活動を始めたキッカケについて…】
20歳ぐらい(’95)の時点で“将来ホームレスになるんじゃないか”と漠然と思っていた。
(時給800円~1000円で働いていて、で、しょっちゅうクビになって…
そういう生活から抜け出せないというのが、20歳ぐらいで身に染みて分かって…
50代になったら、なかなかアルバイトも雇って貰えないだろう…という思いから。)
そして、その10年後ぐらいに、自分の周りの友達が本当にホームレスになってきた。
20代の頃は夢を追いかけていた人達も、30代になっていざ働こうと思っても、
そういう人達を受け入れる受け皿が日本には無い!!
“自分が恐れていた最悪の予想が当たってしまったな…”と、
ここ3年ぐらいに感じて、運動に取り掛かりだした。
【貧困ネットワークの活動について…】
“年越し派遣村”の開設や、政策提言…
国会で院内集会を開き、そこに政治家の方をお呼びして、
当事者の声(シングルマザーの現状や、施設で生活していてホームレスに
なってしまった若い人の体験談など)を聞いてもらう。
『やっぱり、野党の出席率の方が良いですね。』
【派遣切りの現状について…】
今、切られている人の90%以上が寮生活の人。
沖縄や、北海道、東北から、出稼ぎで愛知や、
東京近郊の工場で働いている場合が多いので、
クビを切られると同時に住まいも失う…知り合いも居ない見知らぬ土地に放り出され、
実家に帰る電車賃も無い…
地元に仕事が無いという問題もあるが、ともあれ、家はある!!
とにかく実家までの電車賃を稼ぐため、ネットカフェ難民になるも、
日雇いでは、その日暮らしが精一杯…。
『最低限、そこの保障を会社がしてくれれば、今の様な事にはなっていなかったと思う。』
【ワーキングプアの現状について…】
小泉政権以降、若い人の生活が“労働者派遣法の規制緩和”とかで破壊されてきた…
という実感がある。
“偽装請負”や“違法派遣”などの派遣法は、政治によって作られたんだ…という意識が
若い人達の中で高まってきている。
若い人にしても、非正規の不安定層にしても、数としては1700万人いるので、
そういう人達が何らかの形で意思表示をすれば、
ガラッと状況を変えることは可能である!!
しかし、ネットカフェ難民しかり、路上生活になってしまった人しかり、
一番政治に対して不満を持っていて、
声を上げるべき人達の選挙権自体が剥奪されている現状。
【貧困がひきおこす問題…】
派遣切りをされた方の犯罪が増えている…。というのも、
“刑務所に入れば、食べるものもあるし、寝る場所もある”
という理由から、公用車に傷を付けたり、放火、強盗といった事件をひきおこす。
しかし、1回刑務所に入ると、以前にも増して働きにくくなり、
また出たり入ったりの繰り返しに…
【今後の対策として…】
今月末にまた、40万人の人が職を失い…家を失うといわれている。
住む場所を失うと、社会復帰が難しくなるので、
まず、シェルター的な住む場所を全国に用意することが重要!!
出稼ぎの人に対する“出張相談所”なども必要!!
【雨宮処凛さんが、総理大臣に求めること…】
現場の声を聞き入れて欲しい!!
庶民の声が分かる、理解できる…
実感として政治家が知っているかどうかが、凄く大きい!!
雨宮処凛さんは、とても静かに…淡々と、これらのお話をして下さいました。
しかしこう、改めて字に起こしてみると…その活動内容と、
現状を把握され、具体的な数字がポンポン出てくる様子などから、
とても熱い方なんだな~という事が分かりました。
ただスーツを着て…明るくて…大きな声を張り上げている人が正しいのでは無い…
自分が弱者になって初めて、その人の本質が分かるのかも…と思いました。
まとめ ・ 何事も(仕事をするにも、資格を取るにも)まずは、お金が必要!!
・一度0(ゼロ)になると、悪循環に陥り…なかなか再チャレンジ出来ない!!
雨宮処凛さんのリクエスト曲♪少年/黒夢
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投稿者 newsclub : 12:55 AM