Mar01
2月28日(日)のTELゲストは・・・
『ビッグイシュー日本版』編集長 水越洋子さん
『ビッグイシュー』は販売をホームレスに委託することで、彼らの仕事を作り、自立を支援するのが目的で創刊されたユニークな雑誌です。
1991年にロンドンでジョン・バード氏によって創刊され、そのネットワークは世界各地に広がっています。
水越洋子さんがこの雑誌を知ったのは2002年9月のこと。当時ホームレス問題を研究していた水越さんは、『ビッグイシュー』を紹介する記事を読み、1ヵ月後にはイギリスに渡って関係者に会い、日本での創刊許可を得る手際のよさ。
しかし、創刊にむけて助言を求めた周囲の人々から“100%失敗する”と反対されながらも、2003年9月に『ビッグイシュー日本版』を大阪で創刊し、現在では北海道から九州まで少しずつ広がっています。
『ビッグイシュー日本版』は1冊300円。販売者となるホームレスは、最初に10冊無料で受け取り、この売り上げ3000円を元手に、以後、140円で雑誌を仕入れて300円で販売し、1冊につき160円が販売者の収入になります。1日に20冊売れば3200円の収入になり、1泊1000円の簡易宿泊所に泊まり食事もできる。つまり、野宿せずに済むようになるのです。
既に100人を超えるホームレスが『ビッグイシュー日本版』を足がかりに社会復帰を果たしたそうです。
【撮影:中西真誠】