Mar29
3月28日(日)のTELゲストは・・・
3月28日(日)のTELゲストは・・・
香川県『直島町観光協会』副会長 奥田俊彦さん
映画の人気シリーズ『007』のロケを瀬戸内海の小島に誘致しようと奮闘している香川県の直島町観光協会副会長・奥田俊彦さんが登場。
『007』シリーズといえば、ジェームズ・ボンドが活躍するイアン・フレミング原作のスパイ小説ですがフレミング亡き後、後継作家として同シリーズの小説を発表しているのが米作家のレイモンド・ベンソン氏。
2002年に出版された『007/赤い刺青の男』の中で「直島がG8サミットの舞台」として登場することから、“もし、この小説が映画化されれば直島はもとより瀬戸内一帯も一躍有名になり、地域活性化につながる!”と立ち上がった奥田さんたち島の人々。
まず、香川県や島内外の人々の協力を得て「007ロケ誘致大作戦」と称する署名運動を展開。続いて2005年には地元ボランティアと寄付金のみを頼りに低予算で『007/赤い刺青の男 記念館』を開館。以来年間2万人の観光客に入場無料で記念館を開放しています。
開館から5年、記念館の維持費は年間70万円ほどかかりますが、公的な補助金は一切受けずに年2回開催するパーティの収益金などでまかなっています。記念館には映画化された全22作品のポスター(レプリカ)や公開当時のパンフレット、小説の原書、モデルガン、腕時計、ボンドカーの模型や登場人物のフィギュアなどを展示してあります。
直島の人々の声がジェームズ・ボンドの耳に届くのか? 『007は二度死ぬ』以来、40数年ぶりに日本を舞台にボンドが活躍する日が来るのでしょうか?
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Mar22
3月21日(日)のゲストは・・・
3月21日(日)のゲストは・・・『認定NPO法人ジェン(JEN)』理事・事務局長 木山啓子さん
『認定NPO法人ジェン(JEN)』は、世界のさまざまな地域で勃発する紛争や自然災害の被災者に対して、緊急時の物資配布にとどまらず、心のケア、更に自立につながるきめ細やかな支援活動を行っている国際協力団体です。
千葉県出身の木山啓子さんは「立教大学」卒業後、電器メーカーで営業職、転職先の貿易会社では秘書を経験し、「ニューヨーク州立大学大学院」に留学。「女性学」で学位を取得し帰国後は、外資系企業に就職…という華々しいキャリアに対してご本人は“当時は目的意識が希薄で漫然と過ごしていたような…”と意外な発言。木山さんの転機は93年に訪れます。思い切って飛び込んだ医療系支援団体「AMDA」のスタッフとしてネパールに赴任、3ヶ月の現場経験を積んだことがきっかけとなります。
そして、木山さんの活動の原点ともいえるのが旧ユーゴスラビアの現地体験です。旧ユーゴスラビアは91年の解体以来、各地で民族紛争が続き、94年3月に国連の仲介で停戦が実現しました。当時、木山さんの所属した「AMDA」をはじめ日本のNGOが連合して難民支援団体(ジェンの前身)を設立し、その現地責任者として派遣されたのが木山さん。約500名に及ぶ現地スタッフを統括、難民・避難民支援活動に6年間従事しました。その後も04年のスリランカ(スマトラ沖地震による津波)から今年1月の「ハイチ地震」まで、過去16年間で世界各地に支援の足跡を残し、その支援は自立プログラムへと続いています。
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Mar15
3月14日(日)のTELゲストは・・・
3月14日(日)のTELゲストは・・・
『島根県隠岐郡海士(あま)町』教育委員会職員 岩村悠さん
日本海に浮かぶ島に移住し、島唯一の『島根県立隠岐島前高校』の魅力化プロジェクトに取り組んでいる海士町教育委員会職員の岩村悠さん(30歳)。
東京生まれの岩村さんは、教師という職業に関心を持ったことから、教員養成に定評のある『東京学芸大学』に入学。キャンパスライフを謳歌しながらも“このまま教師になっていいんだろうか? 若いときにもっと広い世界を体験すべきでは?”との思いから一年間大学を休学して台湾を皮切りにアジア・アフリカ・オセアニアを“流学”する20ヶ国の旅に出て、それぞれの地域でNGOの活動に従事したユニークな体験の持ち主。
帰国後にその体験をまとめて『流学日記~20の国を流れたハタチの学生~』として上梓しました。
島と岩本さんがつながったのは2006年のこと。島の中学校に出前授業の講師として招かれた時に“ある相談”を受けました。それは少子化で島唯一の高校がなくなる危機にあり、魅力的な高校にして島外から高校生を呼び寄せることは出来ないか?という相談でした。もともと地域貢献につながる教育に関心のあった岩本さんは、その場でアイディアを提案し、翌年にはこの島にIターン就職して町の教育委員会職員として本格的に『島根県立隠岐島前高校』魅力化プロジェクトに邁進してきました。そして今年の4月から「島留学制度の第一期生」を迎え入れることになりました。「人間力溢れる教育」に取り組む岩本さんのチャレンジは続きます。
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Mar08
3月7日(日)のゲストは・・・
3月7日(日)のゲストは・・・
『染の里 二葉苑』<㈱二葉 代表取締役社長> 小林元文さん
江戸時代から伝わる染色技術の「江戸更紗」と「江戸小紋」を継承しつつ、現代のライフスタイルに合わせた新製品を開発している『染の里 二葉苑』の小林元文さん。
大正9年創業「二葉苑」の四代目となる小林元文さんは、染色工房を遊び場として育ったにもかかわらず、家業には関心が無く、二十代前半まで旅行会社で添乗員として働いていたそうです。
ところがある日、インド旅行の添乗を終えて帰国した小林さんが目にしたものは、それまで気にもとめなかった江戸更紗の反物。たった十数時間前に何千キロも離れたインドで千年以上染められてきた柄と、実家で染めている図柄がほとんど同じことに気づき、“この仕事はスゴイ!” とすぐに家業を継ぐ決心をして会社を辞めたそうです。
国際派の四代目は、染めの技術を活かした新しい製品を開発して、海外の見本市に出品するなどして、江戸更紗や小紋を世界に紹介しています。
また、『染の里 二葉苑』は、ギャラリーを併設したり、工房を一般公開したり、染色教室を開くなどして染色の魅力を広めています。
江戸小紋 と 江戸更紗
生地をアクリル板に挟んだ髪留めなどのアクセサリー類と小物
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Mar01
2月28日(日)のTELゲストは・・・
『ビッグイシュー日本版』編集長 水越洋子さん
『ビッグイシュー』は販売をホームレスに委託することで、彼らの仕事を作り、自立を支援するのが目的で創刊されたユニークな雑誌です。
1991年にロンドンでジョン・バード氏によって創刊され、そのネットワークは世界各地に広がっています。
水越洋子さんがこの雑誌を知ったのは2002年9月のこと。当時ホームレス問題を研究していた水越さんは、『ビッグイシュー』を紹介する記事を読み、1ヵ月後にはイギリスに渡って関係者に会い、日本での創刊許可を得る手際のよさ。
しかし、創刊にむけて助言を求めた周囲の人々から“100%失敗する”と反対されながらも、2003年9月に『ビッグイシュー日本版』を大阪で創刊し、現在では北海道から九州まで少しずつ広がっています。
『ビッグイシュー日本版』は1冊300円。販売者となるホームレスは、最初に10冊無料で受け取り、この売り上げ3000円を元手に、以後、140円で雑誌を仕入れて300円で販売し、1冊につき160円が販売者の収入になります。1日に20冊売れば3200円の収入になり、1泊1000円の簡易宿泊所に泊まり食事もできる。つまり、野宿せずに済むようになるのです。
既に100人を超えるホームレスが『ビッグイシュー日本版』を足がかりに社会復帰を果たしたそうです。
【撮影:中西真誠】