2017年9月25日 秋の色
「明日を信じて・・」
大相撲秋場所千秋楽、横綱・日馬富士が
優勝決定戦を制し
逆転で7場所ぶり9回目の優勝を果たした。
3横綱が不在
途中2大関も休場という非常事態。
日馬富士は、1人横綱の重圧に加え、左肘の痛みで
初日から連勝したもののその後3連敗。
先行したカド番大関豪栄道との星の差は
一時3つに開いた。
終盤にきて豪栄道が連敗
そして、千秋楽
日馬富士は本割を迎えた
「今日一番に命を懸け全身全霊で相撲をとった」
結びの一番は、日馬富士の寄り切り。
これで優勝決定戦だ。
それぞれが支度部屋に戻る。
30年近く前、相撲中継に携わった。
その時の記憶では
下位の力士は、入念に立ち合いの稽古などしていたが
横綱は、動かないか、ごく軽く体を動かす程度だった。
それは、山と風に映った。
今回は逆。
支度部屋で十両の力士を引っ張り出して
立ち合いの低さを確認したのは横綱だった。
日馬富士は、体を動かし
豪栄道は心を落ち着かせた。
そして決定戦。
日馬富士の圧勝。横綱の責任を果たした。
「悔いのない相撲を取りたいと思って気合いを入れました」
1人横綱の心境については
「初めての経験なので心技体が上手く合わなくて
自分の相撲を取ることが出来なかった。
ただ、前を見て、明日を信じて、1日1日の積み重ねで
相撲を取りました。3連敗しても下がる場所がないので
前を見て一所懸命頑張りました。
余計なことを考えずに一番一番に集中して、
結果は後からついてくることであって・・
いい結果で終わって本当に良かった
来場所は・・相撲取りは毎日稽古に精進して
毎日が稽古なので、来場所に向けて一日一日努力していきます」
決して流暢とはいかないが
いかない分、日馬富士の言葉が心に響いた。
努力をしていてもいつも結果が出るとは限らない。
しかし、日頃精進を重ねていないと
結果はついてこない。
大相撲が
秋場所を制した横綱 日馬富士が教えてくれた。