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diary

2013年8月19日 掃き溜めにユリ

相変わらずの強烈な残暑である。
日本の景気も、ここまで伸びてくれれば・・・
と、ため息がでるのが、雑草の成長ぶり。
2か月前に刈ったのになあ・・・。
この時期「熱中症になるから」と逃げてきたが、
「これ以上はみっともない!」という
母親の嘆きを無視できず、処理することにした。
2メートル四方の狭い庭ではあるが、
手で刈れば休み休みで4時間はかかる。
草刈り機を使えば小1時間で出来る。
よって、10年前にナイロンカッターの電動草刈り機を購入。
ナイロンカッターというのは、
太さ2ミリくらいの紐を思い浮かべて欲しい。
その紐が10センチほど棒の先に出ている。
それをモーターで高速回転させる。
すると、驚くほど鋭利な刃物に変身!
みるみるうちに、雑草がなぎ倒されていく。
嬉しいのは、金属製の刃と違い、
長靴などに触れても、切れないことだ。
ただし、音が多少喧しい。
朝の6時から機械を使うと、近所に迷惑。
8時の時報とともに作業を開始した。
私の出で立ちといえば、
帽子がなかったので手拭いを被り(安来節の演者のように)
長袖のシャツ。首にタオル。
手には軍手。腰には簡易蚊取り器をぶら下げる。
下半身は、長ズボンに長靴。
近くに、500mlの飲料水・・・完璧だ。
すでに、地表温度は30度近い。
刈りいれ前の稲穂のごとく立派に成長した雑草は、中々倒れない。
モーターも苦しそうな声を上げる。
何度も何度もナイロン紐は地面を這う。
この草の生命力を、もっと活用できないものかと考える。
いかん、それは人間のエゴだ。
などと、物思いに耽っていると、
あることに気が付いた。
体が重いのだ。
長袖シャツ(キャメル色)が茶色になっている。
まずい、水分補給だ。
ごくごくと喉を鳴らして液体を流し込む。
内臓に浸みわたる、救われた感覚。
今年2度目の熱中症1歩手前。
水シャワーを浴びても、「ヒャー!冷たい!」
という感覚が鈍っていた。
恐るべき熱中症。
小1時間で、体重が1キロ減った。
雑草がいなくなった庭を眺めながら麦茶を飲んでいると、
こんな声が聞こえた。
「また伸びるでぇ~」
私は応えた。
「また来いや~」
庭は生きている、そう思った。

掃き溜めにユリ
掃き溜めにユリ