2011年5月22日 「電照菊」
みなさんは、電照菊(でんしょうぎぐ)という菊の花を御存知でしょうか?
この菊の花は、電気を利用する事によって、一年を通じたハウス栽培が行われ、
季節に関係なく出荷できるそうです。
今日はその菊を作っていらっしゃいます「福岡県・八女市(やめし)」
「JAふくおか八女」「電照菊(でんしょうぎぐ)部会 青年部」の
大塚隆徳(たかのり)さんにお話を伺います。
◎ はじめに、福岡県・八女市に関して教えて下さい。
福岡県の南西部に位置します。
八女と言えば、菊の花以外にも玉露茶栽培が盛んです。
日本最大の玉露産地で、日本茶のブランド茶です。
◎ 八女市ではいつ頃から電照菊の栽培を?
八女では、昭和20年代から電照菊の栽培がスタートしましました。
技術は徐々に発展し、平成に入り菊の周年出荷を実現しました。
(「電照菊」=開花前の菊に照明を当て、日照時間が長いと勘違いさせる。
結果的に開花を人工的に遅らせる。)
わたし自身も、父の畑を引き継ぎ、現在は一緒に2000坪の敷地で、
菊をハウス栽培しています。
◎ 一年を通じて菊を出荷するご苦労は?
出荷時期を合わせる事。年間で出荷量が増えるのは、お盆、正月、春と秋のお彼岸。
3~4分咲きで出荷し、ピークに花が咲くように逆算。
最近は、ハウスを維持する石油代が高く、大変苦労しています。
花は、寒過ぎても、暑過ぎても咲きません。夏ギクは5月下旬~10月上旬にかけて
出荷されます。
◎ 八女の菊は、全国的にも評価が高いそうですね!
過去に日本農業大賞を受賞したことがある。
最近では、栽培農家は全員が〝エコファーマー"を取得。
部会では、防虫ネットを上手く活用し、殺虫剤などの散布回数を削減し、
安全な土作りに力を入れています。
◎ 菊の消費を拡大するため、新たな提案をしているそうですね!
白い菊をブライダル関係の商品に使用できないか提案中。
菊と言っても、様々な色があり、ブーケなどにも使えるのではないか?とPR。
新たな市場を開拓したいと思っています。
◎ おしまいに、大塚さんにとっての「よい食」とは何かを教えてください。
家族揃って食卓を囲む事です。