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diary

2010年11月1日 雨の後

日曜の早朝、高尾山に登った。
台風一過、抜けるような青空を期待していたが、どんよりとした曇り。
まだ薄暗い中始発バスに乗り込んだ。
6時10分高尾山口駅に降り立つ。
脇を流れる小川の音がいつもより荒々しく、山に降り注いだ雨の量を物語っている。
登山者はいつもの日曜の3割程度だ。
高尾山への登り方は、途中の分かれ道を数えると6号路まであるが、
山頂へのコースは大きく分けて3つ。
1号路・・・山頂まで完全舗装路。
稲荷山コース・・・麓のケーブルカー駅からすぐの階段を上る初めから山道。
6号路・・・川のせせらぎを聴きながら歩き始め、気がつくと野鳥の声に変わるコース。


今回は6号路を選んだ。
駅から5分は舗装路を進み、山門のある砂利道を左に行く。

右手に川。流れが見た目にも騒々しい。
川に段差のあるところは、特に周りの音を消すくらいだ。
昨夜の雨風で、山道にはまだ青々とした葉や枝が力任せにもぎ取られ伏せている。
台風の力を感じながら進む。普段より道が水を含んでいる。
道に岩が混じる辺りで、可愛い姿を発見。
沢ガニである。
いつもなら用心して出てこないのだろう、今朝は人も少なく油断したのだろうか。
こんな出会いがまた楽しい。
くねくね道を行くと、少し開けた場所に出る。
高級カメラで沢を丁寧に撮影している30代、赤いシャツの男性がいた。
話を聞くと、昨夜の雨で水かさが増し、水の流れがより白く綺麗に撮れるのだという。


山頂まであと3分の1という所から、野鳥の囀りのお出迎え。
ラスト木の階段、息を弾ませて登る。
「サクッ」地面にはドングリが。
頂上についた。1時間。
小雨が降り始めた。600メートル足らずの山でも、天気の変化は下より激しい。
年間200日は登るという額に汗が光る初老の男性によると
紅葉のピークは11月中旬。
リュックに鈴をつけている理由も尋ねた。
「高尾山だからって馬鹿にしてはいけませんよ。3年前には小熊が出たし、
イノシシも怖いからね。鈴とラジオは必需品」
「文化放送流してると、獣に会いませんよ!」
そんな冗談も言えないくらい真剣だった。自然は侮ってはいけないのだ。

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雨の後

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高尾蟹

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男坂

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ゴールの色具合