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diary

2010年9月20日 脈・・・生きている

久しぶりに高尾山に登った。
時間的余裕や体力的事情、はたまた膝を痛めたこともあって、ご無沙汰していた。
一言で説明すれば、さぼっていたのである。
頂上に着いた際の爽快感より、途中の忍耐を避けていたのだ。
誕生日を迎え期するものがあり、決めた。
朝5時半に家を出る。これは仕事の時と変わらない。
駅に行って反対方向に乗る。
車内はトレッキングシューズを履いた中年から高年者がずらり。
高尾山口駅に到着。ホームに降り立ったのは20人。
ガツガツ歩く人はいない。
皆自分のペースを持っている高尾のベテランだ。
広場で足の筋を伸ばす。
599メートルの高尾山には幾つもルートがある。
一番好きな、修行用の滝がある6号路を選ぶ。
先ず、平坦な舗装路を行く。砂利道に変わる頃せせらぎの音が大きくなる。
滝を右に感じて先に行くと音が無くなっていく。別世界を進んでいく感じだ。
高尾登山の魅力は内なる自分と向き合えること。
早朝はそれほど人と会わない。
多少のすれ違いや追い抜いたり抜かれたりはあるが、自分の世界を壊されはしない。
近頃の人は、登りながらラジオや音楽を聴いている。
私に言わせればもったいない!
風の音、虫の音、野鳥の囀り・・・自然の音は一時として同じメロディーは奏でない。
何より、自分の声がきこえてくるのだ。
中腹までは、不満、弱音そして心配・・・いいことは浮かばない。
負の思いが次々に浮かぶ。足取りも重くなった。
山頂まであと3分の1位になった。朝日が差し込んできた。
すると、それまでの心身の重さがとれてくる。
体に力が充填される様。くよくよしても始まらない・・・そんな気分になる。
そして頂上。
ガスがかかって山並みが見えなくったって、気分は快晴。
心の澱の混じった汗がぽたぽた落ちる。
よし!また頑張ろう!心地よい疲れと充実感に包まれた。
1時間の旅。やっぱり来て良かった!!
高尾山に感謝である。
高尾山パワーが失せないうちにまた来ないと・・・。

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脈・・・生きている

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沢を進む

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慈しみ