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diary

2010年6月28日 幼なじみ

誰にでも、これを嗅ぐと「子供時代にタイムスリップする!」という匂いがある。
私には3つ。
1つは「線香」
2つ目は「焚き火」
そしてもう一つは「牛乳石鹸」の香り。
先日のこと、
近所のドラッグストアー入り口で、懐かしい小箱が目に留まった。
40年ぶりだろうか・・・
そこには牛の、ホルスタイン種が左を頭に立っている。
小学校の幼なじみに再会した感動に等しかった。
青いそれは、3つで1パッケージ。
小さい頃は赤いパッケージをよく見た。
しかし、デザインは殆ど変わっていない。
気がつくと、2パック持ってレジに並んでいた。
そっと鼻を箱に近づけると・・・
密封されてあるはずの中から、あの優しい香りが。
「早く使いたい!使って全身このいい匂いに包まれたい!」
急いで帰った。
風呂を沸かしている時間ももどかしい。
「シャワーでいい」
小箱を開けた。
乳白色のビニールにくるまれた白い石鹸
少年時代に毎日吸い込んだ安らぎの香りが鼻に届く。
「野球で滑り込みに失敗し膝を擦りむいた時、しみたっけなあ・・」
「勉強サボって親に怒られ、泣きそうになったとき、この匂いだけが優しかった」
「タオルにたっぷり牛乳石鹸塗って、石鹸箱をくるみ、シャボン作ったっけなあ」
次から次に「あの頃」が蘇る。
懐かしさのあまり、牛乳石鹸のホームページを開いた。
すでにその歴史は100年を超え、様々なドラマがあった。
何より感動したのは、石鹸も時代によって様々進化をしている点だ。
「香りは目に見えない宝石であり、接する人の感受性によっていろいろな香りを楽しむことから人間本来の優しい情緒が生まれる」
これが石鹸の新しい価値という。
「香りは見えない宝石」
大きく頷く私がいる。
近頃、風呂が楽しくてしょうがない。

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幼なじみ

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私の宝石