2009年1月13日 大人の色
成人の日の早朝、市街を歩いた。この日は5時前から美容院がどこも開いていて、振り袖姿の成人女性が眠さと戦いながら着付けや髪を整えてもらっていると聞いた。普段は宵っ張りなはずの二十歳の彼女らが、ここまで早起きするのはよっぽどのイベントに参加するときだろう。それがこの日だ。ならば見届けて、若者にエールを送ろう!と出かけてみた。
朝5時半。八王子駅近くには美容院が20件以上あるのだが、そのどれもがすでに営業していた。中には振り袖姿が。柿色始め落ち着いた赤、そこにキラッと光る金や銀がアクセントになっている和服を着付けている。髪型も、ワイルドなものが大多数だ。その表情のどれもが、これから旧友に再会する喜びからだろうか、衣装と同じく晴れやかだった。今年も各地で暴れた若者がいたという。またか・・・とため息が漏れてしまう。現在八王子夢美術館では西洋版画展が行われている。そこに7つの大罪という作品が展示されていた。美術的価値はともかくとして、その7つの大罪を大人の仲間入りをした新成人に覚えておいてほしい。それは、憤怒・怠惰・傲慢・大食・淫欲・貪欲・嫉妬。暴れた若者は傲慢という罪をさっそく犯したということになる。もっとも、大人もちょくちょく逸脱するのだから自戒の念をこめねばならない。新成人にとって暗雲たちこめる世の中だが、若さという最強のパワーで苦難に立ち向かって欲しい。