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diary

2008年9月8日  秋の命

近頃はゲリラ豪雨が頻繁にある。私が住む八王子は多摩南部。今も激しい雷雨に見舞われている(日曜午後5時)。初めの頃稲光に怯えていた猫は、瞬間に広がる銀色の世界に慣れ花火を見るように窓の外を眺めている。5分前までは青空だった空がその片鱗すらも残さず限りなく黒に近い鼠に色を変えた。その豹変振りは人生のようだ。

先週、信頼していた友が逝った。8月半ば52才になったばかり。虚血性心疾患・・・午前5時の突然死だった。福田総理の退陣が私の中から吹っ飛んだ。前の晩に「じゃあ、また近いうちに!」と挨拶を交わし、握手をしながら温もりで互いの元気を確認したのに。

30年近く前、一緒にアナウンサー試験を受けた。初めてスナックでカラオケを聴いた。エイトトラックで、キーも下げられずそれでも必死に「青春時代」を歌っていた。学生なのになじみらしくツケで飲んでいた。かっこよかった。同じ人を好きになった。お互いにフラレタ。その後、彼はアナウンス学校を経営した。そして、生徒からカリスマと呼ばれていた。ブログを書き最後の日にはこう記していた。

「人を守れる人になりたい・・・」
永井譲治さん!だからって、天国に行くことはなかったでしょうに。彼の言葉で忘れられないものがある。結びにご紹介して供養としたい。
「寺島君!僕が一番喜びを感じる時ってね、自分のしたことが他の人の役に立った時ですよ。
『先生!合格しました!』って時です。
もっと嬉しいのは、『先生~、ダメでした。でも、私、悔いは無いです。
先生と仲間と頑張ってきた事がこれから何でもできる!って気にしてくれています・・』これです!

命って、自分だけのものじゃないのですよね。誰かの為に使わなきゃ・・・」会社の先輩も亡くなった。無常・・・永遠はないのだ。先輩の遺志を継いで前へ進む。実りの秋、悲しみの中でも稲穂は順調に育っている。命というのは自分だけのものじゃない・・・。
合掌

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秋の命

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実り・・祈り