2008年4月15日 とぐろをなめるなよ~
廊下の電球が切れた。白熱球の60ワット。今や電球は電気店のみならず、ホームセンターやコンビニでも求められる。八王子に前から気になる店があった。その名も「エジソン商会」、明かりの専門店らしい。「エジソン」と言う店名は、約130年前に白熱電球を実用化した「トーマス・エジソン」からついているのだろう。これも何かのきっかけ、覗いてみることにした。店に入ると、あるある!白熱球、蛍光管はじめありとあらゆる光り物!100の単位ではきかないことだけはわかった。まさに、口あんぐりで電球を眺めていると、60代の店主らしき人が近づいてきた。
「何をお探しですか?」
「廊下の電球が切れましてね」
「その電球のワット数はわかりますか?」
「はい、60ワットです」
「そうですか。どうぞこちらに」
10秒もたたずにこれまで使っていた電球を手にした。さすが!商品は全部把握している感じだ。しかし、それを私に直ぐには渡さなかった。
「お客さん。少し話をお聞きいただけますか?」
「はい・・・」
「今までお使いだったこの白熱球、値段は300円しません。」
店主は、二つあるテスト用の電球ソケットの一方に60ワット電球を回し入れた。いつも目にする黄色がかった明かりがついた。
「そしてもう一つご覧いただきます。こちら、最新の電球です」
二つ分右にずれた棚から、ソフトクリームを連想させるとぐろ状の電球を手にし、もう一つのソケットに入れた。
「いかがです?」
螺旋状の管がパッと光る。明るさは白熱球と変わらないかむしろ明るい。
「値段は3倍ぐらいです。でも、保ちは10倍近い。お客さんもご存じかも知れませんが、2012年で白熱球は製造中止になります。」
「ああ、地球温暖化による二酸化炭素の軽減のためですよね。」
「そうです!でね、この螺旋状の電球、蛍光ランプなのです。何より知っていただきたいのは、ワット数が5分の1なのです。」
「ワットって、電力消費量ですよね?」
「そうです。ほら、この螺旋電球は12ってなっているでしょ。で、以前のは60。それだけ電力を使わずに済むのです。家庭の電気消費量でバカに出来ないのは照明ですから。」
そういえば、家庭電気消費量の2割弱が照明代だと聞いたことがある。
「私たちの照明電力が節約されれば、発電量にまで影響して、CO2削減にもなろうってもんです。」
妙に納得して、螺旋電球を購入した。願わくば、もっと安くなってくれれば有り難い。 帰宅し、さっそく取り付けてみた。気のせいではあろうが、今までよりちょっぴり地球に優しい色に映った。