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diary

2008年1月7日 それでも日は昇る

2008年が幕を上げた。今年は干支の1番手、子年(ねどし)。さらに詳しくは戊子(つちのえね)。西暦を60で割って28余る年。戊(つちのえ)とは東洋歴で言う「茂る」の意。子(ね)は「増える」を表している。新しい命が芽生える様子が想像できる。

兜町の言い伝えでは、子年が年間株価上昇率は12支の中で1番。それにネズミは、お金の神・大黒様のお使いとも言われる。これだけ聞くと今年は素晴らしい年になりそうだ。しかしどうもそうとはいかない。年明け早々の東京証券取引所・大発会で、株価は一時700円を超す下げとなった。原油も1バーレル100ドルを超えた。波乱の幕開けである。先行きは不安だらけ。2007年は様々なデータから日本の地盤沈下が明白になった。1人当たりのGDPは、およそ15年前の世界3位から18位に落ちた。海外投資家は日本株に投資をためらい始めた。海外からは「将来性の無い国」のレッテルを貼られかけているのかもしれない。国内に目を向けても、年金問題、防衛省問題、呆れる事が山積している。これまでの日本を森林に置き換えればわかりやすいかもしれない。経済成長してきた日本。バブルを迎え、その後戦後最長の景気の良さをキープしているとは言、国民に実感は無し。森の場合、やたらと繁殖した樹木は葉が重なるなどして日当たりや風通しが悪くなる。梢枯れや根上りが起きて、悪くすれば木が枯れてしまう。そこで茂りすぎた葉や枝を思い切って剪定し、新しい風を送り日当たりを改善してやる。

これは人の世も一緒ではないだろうか。特に官庁。「省」と言う時は不要なものを省くのが大事な役目のため古来から付けられていると言う。そこに手を入れなければ、全体の森である国が滅んでしまう。福田総理は年頭の記者会見で「生活者、消費者が主役となる社会も元年にする」と言った。がっかりした。これまで生活者・消費者は政治や行政の主役ではなく、従属の立場と捉えられていたのだ。では誰が長年主役だったのか?今年こそ、日本という大きな森に「新しい風」と「光」を入れないといけない。そして主役は私たち一人一人なのだ。いやあ、大変な幕開けですぞ!


写真
それでも日は昇る