12月1日 アクション・サスペンス・スパイ映画特集! ゲスト:逢坂 剛さん
◆テーマ 『 さらば愛しきサスペンス映画 』
12月1日「映画の日」のこの日は
007シリーズ誕生50周年記念作『007 スカイフォール』公開日。
スタジオにはこのような声が届き・・・
おはよう弘兼君。今回の君の使命だが・・・
指令とは、ゲストのミステリー作家・逢坂 剛さんから
懐かしのサスペンス映画の話を聞き出すこと。
逢坂 剛さんは今年9月、川本三郎さんとの共著
『さらば愛しきサスペンス映画』を発表(七つ森書館/税込み2,310円)
そこで、サスペンス、アクション、スパイ映画の
醍醐味をとことん語らう映画談議を お送りしました。
(画像をクリックすると拡大します)
■007シリーズ
先月1日に69歳になられたばかりの逢坂 剛さん。
『007』シリーズの中で最初に観た映画にして、
最も好きな作品は
映画シリーズ2作目『007/危機一発』
(現在の邦題は『007/ロシアより愛をこめて』)
弘兼 「これのおかげで みんな『ききいっぱつ』の漢字を間違えた」
過去、主人公ジェームズ・ボンドを演じた俳優の中で
ナンバー1を選ぶとすれば・・・
逢坂 「やっぱりショーン・コネリーですね」
現在、ボンドを演じているダニエル・クレイグも
高い支持を得ているようですが、
「嫌いじゃないですが、どうしても
ショーン・コネリーと比べちゃうんですよね」
弘兼 「ショーン・コネリーは所作が優雅。
軽口叩くし、図太いし」
一方のダニエル・クレイグに関するマイナス評価は
◆“ハンドルの遊び”がない
◆神経質な感じがする・
◆弱みを見せる
弘兼 「ショーン・コネリーは弱み見せないですからね」
逢坂 「見せないんだ、絶対ね」
石川 「逢坂さん、ショーン・コネリーに
似てる感じがしますね」
『007/危機一発』(ロシアより愛をこめて)の評価ポイントは
ロバート・ショウ演じる悪役=レッド・グラント。
逢坂 「ロバート・ショウにかなう悪役はいないですね」
“ボンドガール”ダニエラ・ビアンキの魅力も◎
弘兼 「スッポンポンになってるわけです、ベッドの中で。
でも、首にちょっとだけ・・・」
逢坂 「粋な、ね。
『私がプレゼント』って感じでしたよね」
■新旧オススメ映画
放送で紹介された逢坂 剛さんのオススメ映画を
一部ご紹介します。
◆『ジャッカルの日』(1973年)・・・
映画化される際、原作に匹敵する傑作に。
フレッド・ジンネマン監督、エドワード・フォックス主演
◆『フリービーとビーン/大乱戦』(1974)・・・
リチャード・ラッシュ監督、アラン・アーキン主演
逢坂さん、弘兼さん共に絶賛する作品ですが
逢坂さんはこの日
『フリービとビーン/大乱戦』を観た人に初めて遭遇!
(つまり弘兼さんです)
逢坂 「“スラップスティック”という
機関銃のような
セリフのやり取りが面白かった」
字幕版で観たという逢坂さんは
日本語吹き替え版で観るのが
◆『アルゴ』(2012年)・・・
弘兼さんが絶賛。
逢坂さんに強く勧めていたのが
『フリービーとビーン/大乱戦』のアラン・アーキンも出演する『アルゴ』。
弘兼 「イランの人質を奪還する映画なんですけど
面白かったですよ」
逢坂 「じゃあ、ぜひ観ないと」
■暗い光を放つ・・・悪役!
逢坂 剛さんに小説家としての一面も伺いました。
映画を観て刺激を受けた悪役は
小説にしたくなる――という逢坂さん。
逢坂 「ジャック・パランスは、若い頃の小説で
イメージを使ったことありますね。
悪役はね、随分モデルにして書きましたね」
再び映画の話題に。
日本の映画界ではスター俳優が
悪役を演じる機会が少ないようです。
逢坂 「高倉健さんの悪役なんて想像もつかない」
弘兼 「(日本でもスター俳優に悪役を)
やらしてみたらいいのにね」
■最近の映画にモノ申す!
逢坂 「SFX、VFXの技術が発達しすぎて、
中身がちょいと空虚になってる気がする。
脚本が甘い、っていうのかな」
弘兼 「ビジュアル中心になってますよね」
逢坂 「俳優の技術で魅せる映画を作ってほしい。
編集で合成するから
俳優さん自身が、どういう場面で
何やってるのか(演じていながら)わからない」
弘兼 「心が入らないですよね」
生放送を通じて共通点が多いことがわかった
逢坂さん、弘兼さんのお二人。
弘兼さんは大学での講義で、
逢坂さんは後進の作家に助言する際に
ヒッチコック、黒澤朗監督差品のような
「わかりやすい起承転結がある」(弘兼)
古い映画を観るようにすすめているそうです。
弘兼 「基本的な基礎要素が入ってますからね」
逢坂 「技術じゃなくて、ハードじゃなくて、
ソフトというか“コンテンツ”なんですよね」
■逢坂 剛さんの本
『さらば愛しきサスペンス映画』 2012年9月発売
(共著:川本三郎/七つ森書館/税込み2,310円)
『北門の狼 <重蔵始末(六)蝦夷篇>』 2012年10月発売
(講談社文庫/税込み950円)
『平蔵の首』 2012年3月発売
( 文藝春秋/税込み1,575円)
■お送りした曲目
◆マラゲーニャ / パコ・デ・ルシア&リカルド・モドレーゴ
(弘兼セレクション)
◆地下室のメロディー
(弘兼セレクション/映画『地下室のメロディー』より)
◆OK牧場の決闘 / フランキー・レイン
(映画『OK牧場の決闘』テーマソング)
◆見つめて欲しい / フィル・コリンズ
(映画『カリブの熱い夜』テーマソング)
◆アイ・オブ・ザ・タイガー / サバイバー
(RN・毎日とうさんが初めて買ったレコード/映画『ロッキーIII』テーマソング)
◆Life With You / 望月衛介
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