7月21日 ゲスト:古澤利夫さん
◆テーマ
『 ハリウッドが認めた
日本一の映画宣伝マン!
―― 古澤利夫 』
この日は「団塊倶楽部」の人気企画――映画特集。
ゲストに“ハリウッドが認めた日本一の洋画宣伝マン”
古澤利夫さんをお迎えしました。
(画像をクリックすると拡大します)
古澤利夫さんは20世紀フォックスに入社後
『ミクロの決死圏』『おしゃれ泥棒』
『トラ・トラ・トラ!』『パットン大戦車軍団』
『オーメン』『猿の惑星』
『フレンチ・コネクション』『明日に向って撃て!』
『スター・ウォーズ』『エイリアン』
『ダイ・ハード』『スピード』『タイタニック』など
手がけた作品は 750本以上。
スティーブン・スピルバーグ監督が来日した際に
黒澤 明監督と引き合わせた・・・
シガニー・ウィスバーさんが来日するたびに
食事を共にする・・・など
ハリウッドスターとの交流や
「配給」という仕事のことなど
映画産業の裏話の数々をご紹介いただきました。
また、この日は古澤さんが携わってこられた
映画に関するエピソードをまとめた本
『明日に向って撃て!』(文春文庫/2012年4月発売/税込み980円)を
5名の方にプレゼントいたしました。
(ご応募受付は終了しました)
■『スター・ウォーズ』で幻に終わった三船敏郎のジェダイ役
古澤利夫さんは洋画の宣伝マンとして、世界でただ一人
『スター・ウォーズ』全6作すべての宣伝・配給を担当されました。
古澤 「革命的な映画でしたね」
空前の大ヒットを記録した
『スター・ウォーズ』の一作目(『エピソード4/新たなる希望』)が公開された
1977年(日本公開は78年)を境に
映画産業は大きく変動。
興行形態、映画製作の概念、
マーチャンダイジング
そして「劇場」という
ハードの整備にも影響を与えました。
古澤 「マーチャンダイジングの売り上げが
去年いっぱいで3兆円ですから」
弘兼 「3兆円というと・・・
『一千億』が何個ですか??(笑)」
石川 「想像を絶しますね」
主要キャストに、
当時ほとんど無名に近い俳優が起用された中で
“侍”をイメージさせるジェダイ・マスター
オビ=ワン・ケノービの配役に関しては
“ビッグネームの起用を”――という声があがり、
そこでオファーを受けたのが日本の三船敏郎さん。
しかし三船さんは出演を断り、
『スター・ウォーズ』の2年後に製作された
スティーブン・スピルバーグ監督作品
『1941』に出演。
のちに「失敗した」と後悔の言葉を残したそうです。
古澤 「もったいなかったですね」
古澤利夫さんが
『スター・ウォーズ』シリーズで好きなシーンは
『エピソード5/帝国の逆襲』で
ダース・ベイダーがルークに
「私がお前の父親だ」と打ち明けるシーン。
ベイダーとルークが親子であることが初めてわかる
物語上、重要なシーンとあって撮影中も
親子である事実は一部の関係者以外極秘とされ、
台本にはダミーのセリフが用意されました。
古澤 「あれはビックリしましたよ。
かん口令がしかれてて
誰も知らないんで」
なお「団塊スマートライフ」冒頭のコントには
ダンカイ・ベイダーが2度目の登場を果たし、
このシーンのオマージュとなる小芝居を披露。
▲呼吸を再現
弘兼さんは、ベイダー独特の呼吸を“生”で熱演し・・・
古澤利夫さんも「いいじゃない!」
■なぜ「配給」というのか?
古澤 「元々、映画が完成して、劇場に配る――
これを“配給”っていうんです」
弘兼 「昔だったら、フィルムの“ブツ”を
そのまま届けに行く――と」
由来は“戦後の配給”と同じで、
制作会社が作品を「発売」し
配給会社が劇場に「配給」します。
■邦題は誰が決める?
日本公開される洋画に邦題をつけるのは
(基本的に)日本の配給会社の宣伝部。
『Butch Cassidy and the Sundance Kid』の邦題を
『明日に向って撃て!』としたのは古澤利夫さん。
一方で『The Poseidon Adventure』は
ほぼ原題通りでカタカナ表記にした
『ポセイドン・アドベンチャー』に。
古澤 「今はほとんど“原題通り”ですけど
僕は日本にわかるように
アレンジした方がいいと思います」
製作サイドからは
“原題通りに”と強く要請されることもあり、
邦題の決め方は作品により様々なのだそうです。
■この夏最も面白い! 『アベンジャーズ』
8月14日公開『アベンジャーズ』にも携わっている古澤さんは
「今年一番面白いアクション映画」と
日本でのヒットにも太鼓判を押します。
古澤 「ロジカルにも、絵面的にも、感情的にも
うまく観客を乗せる映画です。
本当にうまく作ったな、と思いました」
▲写真は「団塊リポート」のコーナーから
初めて買ったレコードは『スーパーマンのテーマ』という
RN・あず さんの投稿をご紹介しました。
■お送りした曲目
◆ベン・ハー 序曲
(弘兼セレクション/映画『ベン・ハー』より)
◆イン・ザ・ヒート・オブ・ザ・ナイト / レイ・チャールズ
(弘兼セレクション/映画 『夜の大捜査線』主題歌)
◆マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン / セリーヌ・ディオン
(映画『タイタニック』主題歌)
◆ タイトルズ / ヴァンゲリス
(古澤利夫さんのリクエスト/映画『炎のランナー』より)
◆スーパーマンのテーマ
(RN・あずさんが初めて買ったレコード/映画『スーパーマン』より)
◆ロック・アラウンド・ザ・クロック / ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツ
(古澤利夫さんが初めて買ったレコード/映画『暴力教室』主題歌)
◆愛しい人へ捧ぐ歌 / 桑田佳祐
◇古澤利夫さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
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