10月1日 ゲスト:池井戸 潤さん
◆テーマ 『 働くことの夢と現実! 直木賞作家 池井戸潤さんを迎えて 』
ゲストは『下町ロケット』で直木賞を受賞した
小説家の池井戸 潤さん。
■『下町ロケット』で伝えたかったこと
『下町ロケット』のテーマは“モノづくり”。
コツコツとモノをつくる仕事に関心が向いていない――と
いまの日本を見つめる池井戸 潤さん。
『下町ロケット』を通じて伝えたかったこととは――?
池井戸 「手で何かを作っていく温かみ――
そういう面白さが伝わったらいいかな、というのがあります」
弘兼 「日本が大きくなったのも、
日本人の“手先の器用さ”“モノづくり”が基礎になってますからね」
昔ながらの技術を持った職人が減っている――として
話題に上がったのが車の板金。
池井戸 「今は車をぶつけたらパーツ交換。
昔はたたいて(へこみを)出してましたが、
今、たたいて出す技術者がほとんどいませんから、
あらゆるところで、昔の技術はなくなりつつあると思いますね」
弘兼 「そういう職人さん達は、団塊の世代がたぶん最後だったかも。
僕らの頃から景気が良くなりまして、
“3K”的な職業につかなくても、就職できるようになって、
そこで継承が止まってしまったんですよね。
ある意味で不幸かもしれないですよね」
池井戸 「手作業は高いので、“安ければいい”という感じのところが
職人さんが減ってきてしまう原因なのかもしれないですね」
■池井戸ワールドは“エンターテインメント”
池井戸 潤さんが小説を書く上で大切にしていることは“面白さ”“読みやすさ”。
石川 「池井戸さんがお書きになる世界の登場人物は
前向きで、人格的に豊かな人が多くて、
読んでいて夢が膨らみます」
池井戸 「僕は“エンタメの畑”なので、やっぱり面白いもの――
『読んでよかった』『面白かった』という小説が書きたいし、
自分が読んできたのも、そうですからね。
やっぱり好きなのは“エンタメ”ですよね」
文章、言葉遣いの工夫に関しては、池井戸さんと同じく
“企業”の世界を漫画で描き続けている弘兼憲史さんからも、このような声が。
弘兼 「アマチュア、新人の小説家の方は、
無理して難解な表現・言葉を使っていることが多いですけど、
そこを捨てて、もっと読みやすくするのがプロの境地。
僕も“ふき出し”の言葉を難しく書かないように工夫しています」
■池井戸 潤×弘兼憲史 のコラボレーションが実現した場合
池井戸 潤さんによると、物語のアイディアは出てくるものの、
小説にするのは困難――というケースもあるようです。
その場合“漫画”で作品化を実現させ、
その原作を手掛けることも「アリかな」とも。
夢のコラボレーションの可能性が開けた?!
石川 「弘兼さんの漫画で、池井戸さんの原作で…というのを読んでみたいですね」
弘兼 「それはすごいですね。西澤プロデュースでやってもらえますかね」
池井戸 「ゴルフ漫画になったりして」
※西澤氏・・・小学館編集者
■お送りした曲目
◆テルスター / トルネイドス
(弘兼セレクション)
◆A Hard Day's Night / ザ・ビートルズ
(弘兼セレクション)
◆SMILE / エルビス・コステロ
◆テネシーワルツ / ホリー・コール
◆もしもピアノが弾けたなら / 西田敏行
(RN・会社員サンシャインさんが初めて買ったレコード)
◆S・O・S / ピンク・レディー
(池井戸 潤さんが初めて買ったボーカル入りレコード)
◆いい湯だな / ザ・ドリフターズ
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