7月2日 ゲスト:鳥塚 亮さん
◆テーマ
『 守れローカル線!
いすみ鉄道公募社長・奮闘記! 』
千葉県房総半島のいすみ市・大多喜町を走るいすみ鉄道。
1988年、旧国鉄・JR木原線廃止を受け第三セクターとして開業し
千葉夷隅郡大多喜町――大原~上総中野間の26.8km(営業キロ)を走る
ローカル鉄道は、経営難からの再建、存続をを目指し
2007年、2009年に社長を公募。
そこで社長に就任したのは、少年時代からの鉄道ファン――、
イギリスの航空会社「ブリティッシュ・エアウェイズ」
旅客運航部長の肩書きを持つ鳥塚 亮さん。
公募社長、ムーミン列車、訓練費 自己負担による列車乗務員募集など
さまざまなアイディアを駆使して
毎年1億円の赤字から黒字経営に導いた秘策を伺いました。
■社長対談!
『社長 島耕作』作者と 『いすみ鉄道』公募社長による
社長対談が実現!
弘兼 「『社長 島耕作』を描いていて
会社の経営、立て直しをどうするか――
いつも心を砕いてるんですよ。
自分が社長になって“一番大きいのは人件費…”とか
いろんなことを考えながら描いてるんです」
弘兼憲史さんがもっとも興味をもっていたのが
いすみ鉄道は公募社長に“何”を求めたのか――。
123人の応募の中から選ばれた8人が受けた面接での
中心となった質問は
【経営・管理経験の有無】
【今の仕事より収入が減ってもいいか】。
鳥塚 亮さんは面接の席で、
公募社長の『年収700万円』に対して、異議を唱えます。
鳥塚 「年間1億円の赤字を出している会社の社長の年収が
700万円取れるのはおかしいんじゃないか。
普通だったら、社長は給料をとれないでしょう」
弘兼 「採用!」
石川 「面接官の皆さん、シーンとなったそうですね」
■“好きなこと”を“仕事”にできる幸せ
鳥塚 亮さんは49歳で「いすみ鉄道」社長に就任。
年収が減るとわかっていながら、なぜ公募社長に?
鳥塚 「20~30代なら“上を目指そう”と思うかもしれませんけど
50くらいになってくると、今までの経験を生かして、
好きなことに集中して、それが地域の役に立つんであれば、
そういう生き方もあるかなと感じましたね」
弘兼 「民間の航空会社で、厳しい中でやってこられた手腕を
見てみたかったという気持ちが強かったんでしょうね」
■ローカル路線に誇りを
「いすみ鉄道をブランド化する」(鳥塚)
鳥塚 亮塚さんが社長就任時に掲げた構想には、
常に【廃線】と背中合わせ状態の会社に長年尽くしてこられた
社員の皆さんへの想いも込められていました。
鳥塚 「家族・友人から『いい会社に勤めてるね』と言われる会社にする――。
20何年ずっと赤字を垂れ流しで、
世間から『お前たちは いらない』
『廃止になる』と言われる会社に務めてたら
モチベーションが下がりますよね。
職員は鉄道の安全・正確な運行を きっちりやってるわけですから
『いすみ鉄道』に勤めいて“すごいね”と言われるような、
いい思いをしてもらうのが私の役目だと思っていました」
弘兼 「仕事に誇りを持てるような」
石川 「鉄道版の『島耕作』のようですね」
弘兼 「漫画の参考にさせていただきます(笑)」
■ムーミンのお茶
鳥塚 亮さんは、番組をお聴きのリスナーの方へのプレゼントに
「いすみ鉄道オリジナル ムーミンハーブティー」をご用意くださいました。
応募受付は終了しました
■お送りした曲目
◆Up, Up And Away / フィフス・ディメンション
(弘兼セレクション)
◆高原列車は行く / 岡本敦郎
(弘兼セレクション)
◆ダンスのように抱き寄せたい / 松任谷由実
(映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』主題歌)
◆魅せられて / ジュディ・オング
(RN・ミヨミヨさんが初めて買ったレコード)
◆早春の港 / 南沙織
(鳥塚 亮さんが初めて買ったレコード)
◆オーヴァージョイド / スティービー・ワンダー
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