4月17日 ゲスト:セルジオ越後さん
◆テーマ:『超辛口解説の奥にある
セルジオ越後さんのサッカーへの燃えたぎる愛』◆
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ゲストには、日本代表・岡田武史監督の
『ベスト4』宣言に対し
「この時期に監督を替えることも一つの選択」と
大会まで2か月を切った段階で
“指揮官交代”の必要性も語る
セルジオ越後さんを迎え、
ワールドカップ南アフリカ大会の展望や
日本が世界で通用するための方法などを
伺いました。
実は(意外にも?)競技経験もあり、
現在も「サッカーは大好き」と語る弘兼憲史さんも
事前に漫画制作のアシスタントの皆さんと
熱く“代表メンバー予想”を繰り広げて放送に臨み
テンションは早くも最高潮! (でも日本の勝敗予想は・・・別?)
“辛口”で知られるセルジオ越後さんが2時間たっぷり語った
サッカー論、子育て論に、日本の進むべき道が浮き彫りに!!
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■日本は『実力不足』を解消すべし!
日本サッカーの課題として言われ続けている言葉に
『決定力不足』がありますが、
セルジオ越後さんは『決定力不足』イコール『実力不足』と指摘。
セルジオ 「日本は弱い相手からはものすごく点をとる。
強いところからは点がとれないのは、実力が足りないということ」
弘兼 「つまり、マンUとか、レアルが
“点を取れない”という時は『決定力不足』だけど、
日本が“取れない”というのは
『決定力』の段階ではなくて『実力不足』なんだ…と」
実力不足を認識・反省し、
そこから原因を探ることが大切――と語るセルジオ越後さんに
日本サッカーを強くするための3つの提言を伺いました。
1.Jリーグの外国人枠を撤廃せよ
●選手の国籍関係なく、チーム内で勝ち抜いて試合に出場する競争が必要。
そうした土壌がなければ世界に追い付くことはできない。
●日本人選手を保護することは、レベルの低い選手を試合に出すことである。
●海外で戦う日本人選手がいるように、
外国人枠を撤廃することで国内を“海外”とし、
世界から優秀な選手を集めて、世界レベルの中で戦えばいい。
●世界で戦うためには、世界の環境をJリーグに持ち込むことが必要。
弘兼 「世界のトップクラスのクラブチームって
外国人が半分以上いますよね」
2.J2を東西に分け、3部リーグを
セルジオ 「交通費に使うお金は、もっと戦力に使えばいいんです」
現在19チーム、将来的に22チームまで拡大する計画のJ2。
しかし、拡大路線による、チームの赤字運営(遠征費の拡大)や
勝つためにベテラン選手が起用され、
若手のチャンスを奪うことにつながる点を、セルジオ越後さんは指摘。
●J3を作り、そこから若い選手が這い上がり、
活躍した場合、J1チームが獲得する環境を整備すべきで、
それが世界共通システム。
●下部リーグは、トップリーグに人材を送り込むために存在するべき。
チームごとJ1に昇格する必要はない。
セルジオ 「田園調布に住む財源がないのに、
借金してまで(J1に昇格して)来い――というようなもの」
弘兼 「日本サッカーもグローバルスタンダートというか
世界と同じ形でやっていかないとダメだということですね」
3.日本サッカーを強くするヒントは『遊び』にある
セルジオ 「ブラジル人がサッカーを大好きなのは、
サッカーばかりやらないから」
●指導者から“させられた”時間はレベルアップにつながらない。
自らレベルアップを求める時間が(競技を)『好き』になっていく。
●大勢の人がサッカーを始め“ピラミッド”のベースを広げることにより、
優れた選手が育つ確率を高める。
セルジオ 「一つの種目だけをやったら、人間、飽きるんです。
豆腐の味噌汁を365日食べるみたいなものです。
味噌は替えなくていいんです。具を替えれば」
弘兼 「いろんな競技をやって(自分の適性を)検証した結果、
自分が向いてる道に進めばいい、と」
「僕も子供の頃、野球、サッカー、水泳…全部やって、
一番好きだったのは漫画を描くことだったんです」
石川 「お話を伺うと、今からでもセルジオさんに
代表監督をお引き受けいただきなくなりますね」
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■ワールドカップ~ニッポン ベスト4への道
ワールドカップ南アフリカ大会の展望を伺いました――。
●大会が開催される6月11日~7月11日は、南アフリカは冬。
涼しいことで、体力の消耗が少ない点は
体力の落ちる後半に点を取られることが多い日本には ありがたい。
●日本は先に点を取ることが大切。
●セットプレーの技術を持っている。
FW岡崎慎司の1トップの可能性が高いことから、
岡崎に頼ることになる。
●初戦のカメルーン戦が大事。
勝って「勝ち点3」を取れば、
2戦目のオランダに敗れても最終戦までチャンスが残る。
せめて「引き分け」で“つなぐ”ことができれば。
●他国は、先を見据え、
必ずしも、初戦にコンディションのピークをもってくることはないが
日本は「初戦が決勝戦」のつもりで戦う準備を。
弘兼 「ミドルレンジでシュートを打ってくる外国に対して、
日本は、近づいていてもなかなか前を向けない選手が多い…。
そこを考えると石川(直宏)がキーマンになるのでは?」
●考えられる起用法は、リードされた場合に途中出場。
“頑張って、頑張って、頑張って…攻撃に選手を使う”際に
石川直宏がカウンターの武器に。
1998年フランス大会の“野人”岡野雅行のように
相手が疲れてくる後半に、元気で速い選手は有効。
セルジオ 「ハラハラドキドキするのも快感です。
ワールドカップ前に、胃薬だけは
多めに買っておいた方がいいんじゃないかなと思います」
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■弘兼憲史の予想(希望?)メンバー
GK:楢崎正剛
FW:岡崎慎司
MF:本田圭佑
中村俊輔
中村憲剛
遠藤保仁
長谷部誠
DF:長友佑都
中澤佑二
田中マルクス闘莉王
駒野友一
弘兼 「あと、石川直宏、田中達也あたりを
トップに使いたいんですけどね」
セルジオ 「これで賛成する人、反対する人がいっぱい出てくる…。
これが面白いところじゃないかな。
このメンバーで1戦目を突破したら賞をあげたいと思います」
「守ることが大事」というセルジオ越後さんが
キーパーソンに挙げたのはGK楢崎正剛選手。
「楢崎が人生で一番の守りをしてくれれば、
アトランタオリンピックで川口(能活)が
ブラジルのシュートをすべて止めたように、
弱いところが強いところを倒す試合ができなくもないですね」
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■お送りした曲目
◇越後獅子の唄 / 美空ひばり
(弘兼セレクション)
◇ブラジル / パーシー・フェイス・オーケストラ
(弘兼セレクション)
◇マシュ・ケ・ナダ / セルジオ・メンデス&ブラジル’66
◇クエスチョン・オブ・オナー / サラ・ブライトマン
◇Mugen / ポルノグラフィティ
◇男の世界 / ジェリー・ウォーレス
(RN・ミホのマサノブさんが初めて買ったレコード)
◇ウェイヴィン・フラッグ / ケイナーン
(2010 FIFAワールドカップ公式テーマソング)
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◆オマケ◆
放送終了後には
2006年8月の放送にご出演いただき、
この日は「みのもんたのウィークエンドをつかまえろ」に出演の
“団塊ファミリー”北原照久さんと久々の再会。