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放送レポート

3月6日 ゲスト:渡辺淳一さん

過去の放送レポート(09年4月~)バックナンバー


テーマ『拝啓:渡辺淳一様
         先生は76歳の今でも
           「“欲情”は世界を動かす原動力」だと
             お考えですか?』
             
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 ゲストは、1933年生まれの76歳、
 『光と影』(直木賞受賞)『化身』『失楽園』
 『愛の流刑地』など数多くの代表作を発表、
 男女の燃え上がる愛を描く“恋愛小説の大家”として
 常に文壇の第一線で活躍を続けている
 作家・医学博士の渡辺淳一さん。

 恋愛における男女の違いを
 男性は“生まれた川に帰るサケ”
 女性は“海に出たら帰らないマス”と魚に例える場面あり、

さらには、渡辺さんの実際の恋愛から、作品のモデルとなった女性達のこと、
そして、主に男性の視点から、
恋愛を成就する方法など、幅広い恋愛論を展開!

  純愛から性愛の話題まで飛び交うスタジオでは
  弘兼憲史さんのトークも“舌好調”?!

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あの名作にはモデルが実在した!

10人の女性との恋愛を生々しく綴った渡辺淳一さんの著書
『告白的恋愛論』(角川書店)。

  この本の中に登場する10人は、
  渡辺淳一さんが書かれた名作のモデルになっています。

つまり『化粧』『愛の流刑地』『失楽園』などは
実際の体験を基に書かれた――ということになります。

渡辺 「恋愛したおかげで、恋して、愛して、
     “学ばせてもらった”というのかな…
     “ありがとう”という気持ちで書きました」

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●小説『阿寒に果つ』の“純子さん”

16歳・高校2年生の渡辺淳一さんが、
同級生・純子さんとの恋愛から学んだことは
“女性は演技をする”ということ――。

  純子さんは「結核」だと偽り、
  真っ白い雪の上に血まで吐いてみせ
  「(結核の)私とキスできないの?」と迫ります。
  さらに、ほかに5人の男性とも交際していました。

その純子さんが、ある夜の雪道で語った
「夜でも雪が融けるのね」という言葉は
今でも渡辺淳一さんの心に残り、思い出すことがあるそうです。

※純子さんは小説『阿寒に果つ』で
  美しい自由な少女“時任純子”として登場

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●小説『何処へ』のモデル“裕子さん”

渡辺淳一さんが30歳過ぎ――大学病院の医師と小説家の
二足のわらじ生活時代――に交際していた
裕子さんに対する驚きの行動とは・・・・!?

  ある日曜日の午後、裕子さんの部屋を訪ねると
  奥には別の男性(40~50代のキチンとした会社役員風)の姿。
  玄関には男性の靴があり、
  ドアにはチェーンがかかっていて・・・

渡辺 「カーっとなって、近くの金具店で糸ノコを買ってきて
     ドアチェーンを切り始めたんです。
     よくあんなことをした、とあきれてるんですけど」

弘兼 「漫画みたいですね」

  渡辺淳一さんが最も波乱に満ちた、苦しかった時代に紡いだ
  裕子さんとの恋愛――。
  裕子さんの存在により「支えられ、刺激を受けて、頑張れたと思います」
  と語る渡辺淳一さん。

渡辺 「小説は“人間”を描くものだと思うんです。
     人間の内面を。
     男女の恋愛小説は“実感”がないと絶対 描けないですね」

小説に登場する女性が、実際に交際した女性をモデルとしているように、
男性の登場人物のモデルも、
渡辺淳一さんご自身(に近いもの)になっているそうです。

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●小説『失楽園』のモデル“久美子さん”

  心が燃え、体が燃え、そしてまた心が燃える・・・
  “肌合いが合う”と表現される
  久美子さんをモデルとした松原凛子と久木祥一郎の
  不倫の物語『失楽園』――。

渡辺 「付き合ってる女性が性的に満足を表現してくれると
     男って、本当にうれしいんですよ。
     自分の存在が認められたようで、これが一番なんです」

久美子さんとの出会い・性愛(エロス)にかけた愛を振り返り
「本当にうれしかったなぁ」と語る渡辺淳一さん。

  このパートでは、
  冷めやすい男性と、恍惚感が延々続く女性の違い――を例に
  “性愛における違い”こそ「男女の最も大きな違い」
  また、「結婚には打算があり、不倫は純愛である」――と
  話題は“結婚・不倫観”へ。

渡辺 「結婚する時は、相手の学歴、収入、家族を調べますが
     不倫の時は、事前調査なんてしませんよ(笑)
     そういう意味で“純粋”だと思いますね」

石川 「深いですね」

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渡辺淳一流 恋愛を成就するための5カ条

3月4日に発売された渡辺淳一さんの著書『幸せ上手』を
テキストに、どうしたら恋愛を成就することができるか――考えました。


【第1条】恋愛は“人間力”を鍛える総合学習の場だ

渡辺 「アプローチの方法、その後“もっと深い関係”になるために…
     恋愛が一番頭をよくすると思うんです」

  弘兼 「デートの時に、最初はこの店、次はあの店・・・
       この言葉をいつ かけて、いつ キスしようか――
       と、ずっと考えましたよね。
       全く予想してないことが起きた時に、
       この後どう展開したらいいか わかんない・・・」

  渡辺 「恋愛は“非論理”だから素敵なんです。
       “論理”で解明できない。
       この“非論理”がチャーミングなところです」

「恋愛」の“学問的ではないところ”が大好き――と語る
渡辺淳一さんの言葉には、恋愛を成就させるための
さまざまなヒントがちりばめられていました。

中でも大切なことは“柔軟な頭”。

 < パターンA:カウンターで二人で飲んでいる >

 自分の膝を軽くぶつけてみて、相手がパッと引くようではダメ

石川 「ある!ある!(男性の膝がぶつかるのは)そういうことなんだ!」


 < パターンB:ホテルのバーから部屋へ・・・カギを握る“フロア”の関係 >

 × 下の階(バー) → 上の階(部屋)

  上の階(バー) → 下の階(部屋)

渡辺 「上から下へ下りてくるついでに『渡したいものがある』と誘えば
     “帰り道”だから、ちょっと寄ってくれる」

弘兼 「そうか・・・。今、漫画のネタがひとつ・・・(笑)」


【第2条】デジタル男とアナログ女が織り成す恋愛は謎だらけ

一方、こちらは『論理的』はお話。

なまじ“地位”があって威張る男性はモテない――という話題から・・・

昔の自慢話や、出世した知人の話、
「石原裕次郎とよく飲んだもんさ」と
自分の“周り”の地位・名声を利用して、自分を高めようとする行為は
女性には“見え透いて”いますのでご注意を!

弘兼 「ホステスさんに聞くと『威張るおっちゃんはダメ』
     って言いますね」

石川 「周りにすごい人がいるから、自分もすごいという感じですか?
     引っかからないようにしないと」

渡辺 「男は『論理優先』と思って“デジタル”なんです。
     女性はもっと『感性』(を優先)ですよね」

【第3条】マメな男は、不精なお金持ちよりモテる

この日2時間の放送の中で、
弘兼憲史さんが最も実感の込もったコメントを発したのがこの場面。

弘兼 「これはそうですね、マメが一番でしょう!
     ここ(第3条)はそうだと思いますね」

デートに誘い、一度断られて、そこであきらめてしまってはおしまい。
何度となく声をかけ続けるうちに・・・

渡辺 「そのうち彼女がさみしい時にあたる。
     でも、そのタイミングが分からないから絶えず声をかける」


お付き合いをしている関係でも、携帯メールなどマメな連絡が大切です。

渡辺 「大して意味がなくても
     『おはよう』『おやすみ』でもいいんですよ」

弘兼 「一番できないですね。
     仕事でも、留守電にかかってきても
     レスポンスをしない…こんなこと言ってもいいのかな?!(笑)」


【第4条】失恋は次の恋への第一歩

渡辺 「“男”って生き物は、失恋するために この世にいるんです」

たとえ失恋をしても、それが新聞記事になることはありませんから
めげてはいけません。
「なるほど、俺はオスだからな」と思いましょう。


【第5条】恋愛には完璧も正解もない

恋愛には“恋愛学”“HOW TO”もありません!

渡辺 「今、日本は不幸な時代じゃないんです。
     幸せに気付かない時代なんです。
     幸せはいっぱいありますから、失恋をしてもすぐ立ち直ってほしい」

弘兼憲史 「この時代だからこそ“プラス思考”が必要だ
     ということですね。


今回の放送で引用させていただいた渡辺淳一さんの著書
『幸せ上手』は講談社から3月4日に発売されたばかりです。

そのほか『熟年革命』(講談社) 『告白的恋愛論』(角川書店) など
興味をもたれた方は、ぜひお読みください。

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お送りした曲目

星の流れに / 菊池章子
  (弘兼セレクション)
S・O・S / ピンク・レディー
  (RN・風のチケットさんが初めて買ったレコード)
若いお巡りさん / 曽根史郎
  (弘兼セレクション)
恋の街札幌 / 石原裕次郎
  (渡辺淳一さんのリクエスト)

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渡辺淳一さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。

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