614
4月27日 ゲスト:高代延博さん
◆テーマ
『日本一の三塁ベースコーチ
―― 高代延博さん 』
ゲストは日本ハム、広島でプレーし
コーチとして中日の優勝や
WBC日本代表の世界一に貢献された高代延博さん。
(画像をクリックすると拡大します)
現役時代の1984年、
デーゲームを翌日に控えた遠征先の宿舎で就寝中、
当時日本ハム監督の大沢啓二さんに電話で起こされ、
明け方まで飲んだあとに焼き肉店で
監督辞任を打ち明けられたという
大沢親分”とのエピソードをはじめ、
「何をしたらいいかわからなかった」とう
初めて三塁ベースコーチを務めた時のこと、
クセを見抜いた選手、
そして、多くのリスナーの方から質問をよせられた
今年のWBCでの日本代表――侍ジャパンの
“あのプレー”の真相をお話しいただきました。
■相手チームのケガをした選手をチェック
試合前の相手のシートノックを観察し、
不調の選手を見つけ出すこともコーチの仕事です。
中日コーチ時代には、
球界屈指の外野手、巨人・高橋由伸(ライト)が
肩を痛めていることを察知。
そして試合で打球が飛ぶと、
2塁走者は躊躇することなく3塁を回ってホームへ。
高橋由伸は案の定、鋭い返球ができず、
中日は得点を奪うことに成功。
弘兼 「練習の時に、わざと肩が痛いフリをする
――というのはどうですかね?」
高代 「シートノックに、
金本(知憲)を わざと出さないことはありました。
戦略として、やったことあります」
肩のケガが全快した金本選手に、
あえて守備練習を控えさせ、相手を惑わすと、
試合では金本が
ケガを感じさせない送球を見せ本塁タッチアウト!
(お見事!)
▲(右)相手を騙すために、練習で肩を痛めたフリをしたら・・・
■サイン間違い
相手が見ている中でもバレないように、
体の部位を次々触り、
チーム内の“決めごと”に従い
バッター・ランナーに伝える「ブロックサイン」。
当然、サインを出す側(監督・コーチ)と
受け取る側(選手)とで共通の認識が必要です。
しかし・・・
高代延博さんは1998年まで広島のコーチを担当し
翌年99年からは中日のコーチに就任。
ところが、中日1年目のシーズンに広島と対戦中、
広島で使っていたサインを出してしまい・・・
高代 「何年もやってると触るところがなくなるんですよ。
だから、チームを移った時に、
『あれ?去年までのカープのサインだった』
・・・頭が白くなった時もあるんですよ」
このような間違いも、
複数の球団からコーチとしてのオファーが届き
実際にこれまで数球団を渡り歩いた
高代さんだからこその“珍プレー”といえるでしょう。
■WBC プエルトリコ戦のダブルスチール
侍ジャパン3連覇の夢が断たれた
第3回WBC 準決勝 日本対プエルトリコ
8回裏 1-3 と日本が2点を追う攻撃――
1死1、2塁(打者・阿部慎之助)の場面で
2塁走者・井端弘和と1塁走者・内川聖一が
ダブルスチール(重盗)を仕掛けましたが・・・
内川は相手捕手ヤディアー・モリーナの強肩を
警戒し、好スタート。
一方、井端は“スタートが遅れた”とストップ。
内川は、井端が止まったことに気づかずアウトとなり
チャンスを逃した日本は結局1-3で敗れました。
この時、どのようなサインが出ていたのか?
この場面、日本が1点を返し、なおも1死1、2塁として
プエルトリコは左腕のロメロにスイッチ。
ロメロの投球モーションが大きいことから
侍ジャパン首脳陣は重盗決行を確認。
高代コーチは井端に対し
初球は「モーションのタイムを計れ」
2球目は「(サードに)来い」と
アイコンタクトとジェスチャーで指示。
そして運命の2球目・・・
高代 「井端のスタートが『遅い!』と思ったんです」
2塁走者の動きを見て1塁走者がスタートを切る
重盗では、キャッチャーはセカンドに送球することも
珍しくありません。
まして捕手は強肩でならしているため、
内川が早いスタートを切るのも必然。
高代 「内川に
『難しくて行けないと思ったら止まれ』と
言っていなかった、僕と(1塁コーチ)緒方君、
この二人のコーチの指示不足だと思います」
さらに侍ジャパンが
長丁場のペナントレースを戦う“チーム”ではないこと、
そして、この準決勝も、日の丸を背負い
負けたら終わりの一発勝負の試合とあって
大きな重圧がかかったであろうことも、
このプレーの結果に影響を与えたはずです。
広く報じられているように
「行けたら行け」と選手に判断を委ねる
“丸投げ采配”ではなく、
「このボールで行け」というサインでもありませんでした。
高代 「“お前らに任せたぞ”
“行けるときに行ってくれ”という
それほど重い意味のサインなんです」
弘兼 「1-3で2点入れるには
あそこで“勝負”するしかない場面ですよね」
高代 「それと、失敗すれば
“4番の打席でなぜ走るのか”と
(批判が)いろいろありますけど
当初から相手のスキを突く野球で
戦ってきましたから・・・」
井端、内川が1次、2次ラウンドを通じて
日本の決勝トーナメント進出に
大きく貢献した選手とあって
敗戦の責任を背負わされているかのような
評価・印象が「気の毒です」と語る高代さんでした。
一方で、2次ラウンド台湾戦の
アウトになれば「試合終了」――の場面で
鳥谷 敬が2盗を狙って走った背景について、
“牽制球を2球以上投げない”という
相手のデータに基づいたプレーであることを
ご紹介くださいました。
■ペリー荻野の怪傑!暴れん坊将軍
『ペリー荻野の怪傑!暴れん坊将軍』は、
ペリーさんが大衆演劇の魅力をご紹介。
三吉演芸場(横浜)で今月29日まで
公演中の「劇団 菊太郎」(座長・梅沢菊太郎)の
舞台を観劇した様子をお伝えしました。
また、大衆演劇の楽しみ方について、
「予備知識も、おひねり・ご祝儀も必要ない」と語る
三吉演芸場 社長・本田 博さん、
「深く考えないで、パッと見てほしい」と語る
劇団 菊太郎 座長・梅沢菊太郎さんの
インタビューをお届けしました。
大衆演劇の劇団の多くは
50~100の演目があり
「劇団 菊太郎」も四月公演では
毎日 演目を変えるそうです。
三吉演芸場での「劇団 菊太郎」四月公演の
入場料は、一般席2,200円/指定席2,500円。
ショー、芝居、グランドショーの三部構成を
映画とほぼ同等の値段で楽しむことができます。
弘兼 「このお値段で、これだけたっぷり
楽しめるのはいいですよね」
荻野 「友達同士、気軽に誘い合って、
『良かったね、泣けたね』と言い合えるんです。
このお値段で」
唐橋 「子役さんが可愛いですよね」
「劇団 菊太郎」にも子役は3名在籍。
子役は土日に出演します。
三吉演芸場の公演スケジュールについては
三吉演芸場オフィシャルサイトをご覧ください。
▲この日のファッションはイタリア人によるデザイン。
フロントとバックには王冠、袖口には“花魁”をデザイン
ペリー荻野さんには、
イチ押しの役者さん宝海
ご紹介いただき、
あわせて宝海さんのインタビューをお届けしました。
荻野 「人気の“女形”で、もうピチピチ★
こういうことでトキメクのが
いいんです。 人生楽しい!」
■お送りした曲目
◆Flight of The Bumble Bee / B.C.V.
(弘兼セレクション)
◆花嫁 / はしだのりひことクライスマックス
◆時には母のない子のように / カルメン・マキ
◆カリフォルニアの青い空 / アルバート・ハモンド
◆野球小僧 / 灰田勝彦
◆夢芝居 / 梅沢富美男
◆ドライヴ・イン / ビーチ・ボーイズ
◆青春の坂道 / 岡田奈々
(RN・猫のベッドは俺の腹さんが初めて買ったレコード)
◇高代延博さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
◇過去の放送レポート バックナンバー(PC版)はこちら
2013年04月27日