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3月2日 別れと旅立ちの歌対決! ゲスト:三田誠広さん
◆テーマ
『 別れと旅立ちの歌対決!
三田誠広 VS 弘兼憲史 』
去年5月にスタートし番組名物企画となった
“大人の歌”選曲対決シリーズでおなじみの
作家・三田誠広さんが三度登場。
弘兼憲史 さんとの選曲対決は
これまで1勝1敗。
第3ラウンドとなるこの日のテーマは
春3月らしく「別れと旅立ちの歌」。
三田誠広さん、弘兼憲史さん、お二人それぞれが選ぶ
「別れと旅立ちの歌」ベスト5は――?
対決の判定を下すのはリスナーの皆さん。
聴く人の心を揺さぶる選曲をしたのは
三田さんか?弘兼さんか?
そして・・・
名曲のメロディ、歌声に酔いしれるだけじゃない!
この企画の聴きどころは、
お二人が独自の視点で歌詞を紐解くこと。
歌の情景を浮き彫りにすることで
より深い感動に包まれる・・・こともあれば
歌の意外な世界観に触れ、見方が変わることも。
曲を愛するがゆえの
歌詞へのツッコミも続出し、
歌の切なさに涙するはずが、
なぜか爆笑へ――!?
(画像をクリックすると拡大します)
(弘兼さんのガッツポーズの意味は・・・?)
■選曲対決ルール・・・
三田誠広さん、弘兼憲史さんがそれぞれ
「別れと旅立ちの歌」5位~1位を選曲。
下位から順位ごとに
お互いの選曲を交互に発表。
選曲理由を紹介しながら曲をおかけします。
原則、各順位ごとに
リスナーの皆さんが勝敗を判定。
生放送中にメール・FAXで投票していただきます。
1位~5位+「番外編」の合計12曲をおかけして
6番勝負を実施。
投票の総数で勝敗を決定します。
(過去2度の対決)
・「男が泣ける歌」対決・・・三田誠広さんの勝利
・「大人の恋の歌」対決・・・弘兼憲史さんの勝利
■三田誠広 VS 弘兼憲史“別れと旅立ちの歌”対決
■第5位 対決!!
ジャンケンで勝った弘兼さんが後攻。
思秋期 / 岩崎宏美 (三田誠広)
●ポイント(三田さんの主観)
・卒業式を迎え人生が終わってしまうような寂しさ
・女の子の詞を書く阿久悠さんが見事
・真っ直ぐに歌う岩崎宏美さんの歌声が
しんみりと胸に入る
弘兼 「2番の歌詞『ふとしたことで初めての口づけ』
『あの人はゴメンと言った・・・』
ここのフレーズが好きです。
“ゴメン”って言うんですかね?」
三田 「若いから責任を取れない――
ということだと思うんです。
誠実な人だと思います」
北国行きで / 朱里エイ子 (弘兼憲史)
●ポイント(弘兼さんの主観)
・“100万ドルの脚線美”朱里エイ子さんが魅力的
・別れを決断して「北国に行く」強い女性だが
やや荒んだ、揺れる心がある
・(2番の歌詞より)男性は相当チャランポラン
弘兼 「男はチャランポランな奴・・・
煮え切らない男に
業を煮やして去っていく――
という歌だと思いますね」
■第4位 対決!!
あずさ2号 / 狩人 (三田誠広)
●ポイント(三田さんの主観)
・大学への通勤のためJR中央線・吉祥寺駅を
利用する三田誠広さんにとって、
吉祥寺に停車しない「あずさ」は
“乗れない特急”で腹が立つ
・失恋して特急に乗るのは贅沢
三田 「特急に乗って旅に出る――
この贅沢が腹立って、
乗れない特急が通り過ぎるのを
いつも見てるんですが、
曲はいいです!」
石川 「『私はあなたから旅立ちます』
そこ大好きです」
卒業写真 / ハイ・ファイ・セット (弘兼憲史)
弘兼 「私らしからぬ曲を選んでしまいました」
●ポイント(弘兼さんの主観)
・作詞・作曲は荒井由実
・卒業アルバムで“皮の表紙”はあるのか?
三田 「立教女学院ならあるかも?」
■第3位 対決!!
おもいをこめて手をふろう / 舟木一夫 (三田誠広)
●ポイント(三田さんの主観)
・1966年リリース「友を送る歌」のB面に収録
・三田誠広さんの思い出の曲
三田 「高校の頃、
ひたすら小説を書こうと思って、
学校をやめかけたんです。
その頃、深夜放送でこの曲がかかって、
友達もいたんだけど誰も
こんな風には励ましてくれなかったんで、
この歌を歌いながら、自分を励ましていた
とても懐かしい曲です」
弘兼 「自分の“旅立ち”みたいな感じですね」
三田 「昔の高校生は演歌が好きだったんだな(笑)
今から思うと信じられないですね。
やっぱり演歌はいいですね」
池上線 / 西島三重子 (弘兼憲史)
●ポイント(弘兼さんの主観)
・東急池上線を舞台に男女が別れる
・男は、たぶん他の女性ができた
・彼女をアパートに送る際、終電の時刻を確認し
――もう彼女のところに留まるつもりがない
・女は言ってはいけない言葉「待っています」を口に
男は無言で抱きしめ、やがて駅へと向かう…
・その後ろ姿が、女には涙で曇って見えない
・女は毎日の通勤(通学)でこの出来事を思い出す
三田 「私もこの曲は好きですね。
2番の『角のフルーツショップだけが
灯りともす夜更け』
コンビニのない時代、わが青春ですね」
弘兼 「この歌詞はいいですね。絵が浮かびますから」
三田 「酔っ払ったお父さんが
バナナか何かを子供に買って帰るために
フルーツショップは最後まで開いてるんです」
■第2位 対決!!
乾杯 / 長渕剛 (三田誠広)
●ポイント(三田さんの主観)
・めでたい“乾杯”の中に悲しみがある
・沈む夕日を眺めるときは悲しい
・悲しみが積み重なった果てに、今日の乾杯がある
・誰かが幸福になる時は、誰かが不幸になっている
・結婚式の陰で泣いて人がいるんじゃないか?
三田 「涙とともに乾杯する――
という“幅”がこの歌にはありますね」
22歳 / 谷村新司 (弘兼憲史)
●ポイント(弘兼さんの主観)
・大学時代に“背伸び”をした女性が自立する歌
・海辺の見えるホテルで最後の逢引をする二人
・(歌詞より)“愛の映画に照れて笑った”
男は恋愛映画のセリフを“クサい”と笑ったが
それは「私の気持ちなのに」・・・
弘兼 「純情な部分もある女性の旅立ちの歌です」
・(歌詞より)“やさしくもない貴方に 振りまわされた日々”
弘兼 「つらかったんでしょうね」
三田 「昔の景気のよかった頃の歌ですね。
22歳なのに就職の心配を全くしてない」
弘兼 「しかも“白いシーツをまきつけ”て
“窓の外は光る海”のホテル」
三田 「贅沢なシチュエーションですね」
■番外編 対決!!
「特別枠」として
若い年代のアーティストの楽曲で番外編対決!
Beginner / AKB48 (三田誠広)
●ポイント(三田さんの主観)
・若者を励ます歌だが、聞き様によっては
定年退職したオジサンの応援歌になっている
・(歌詞より)“僕らは夢見てるか? 未来を信じているか?”
三田 「60歳を過ぎても
未来を信じなきゃいけない――
そういう励ましの歌だと思います」
さくら(独唱) / 森山直太朗 (弘兼憲史)
●ポイント(弘兼さんの主観)
・男の友と離れ離れになる“男の別れ”
・(歌詞より)“さらば友よ またこの場所で会おう”
何十年後、年齢を重ねてからの再会を約束
■第1位 対決!!
いい日旅立ち / 山口百恵 (三田誠広)
●ポイント(三田の主観)
・山口百恵さんが歌手を引退し
アイドルから一人の人間として人生を生き直す
――そうした想いも込めた歌
・リリース当時は、悲しさが際立つ歌だが、
息子さんが成長し、百恵さんの幸せを知る今は
「よかったな」としみじみ思える曲
別涙(わかれ) / 因幡晃 (弘兼憲史)
●ポイント(弘兼さんの主観)
・駅での別れ
・女は笑って別れを告げようとするが
目尻の端に涙のたまがある・・・
・好きなフレーズ
“いいのよ もういいの 私のことは”
“さあ行って もういいの 私のことは”
“貴方には貴方の道がある”
歌詞は「演歌の王道」をいく内容
弘兼 「“汽車”ということはたぶん地方に住んでいて
東京、あるいは大都会を目指していく。
女が望まない生き方をしようとしてる。
たとえばミュージシャンとか」
三田 「歌詞をしんみり聞くと
“しつこい女だな”と思うんだけど、
・・・もうツッコむのはやめよう。
悲しい別れだな」
石川 「“いいのよ もういいの 私のことは”と
言ってるんですけど、
本当に『いい』とは思ってないんですよ。
段々“本音”が出てくるんですよね」
弘兼 「茶化さないようにしましょう、いい歌ですから」
三田 「(“わかれ”と読ませる)
別涙(べつるい)という言葉がいいですね」
■リスナー投票結果
三田誠広 VS 弘兼憲史
“別れと旅立ちの歌”選曲対決を
番組をお聴きのリスナーの皆さんに
ジャッジしていただきました。
投票結果は・・・
「第5位」「第4位」対決後の途中経過では
三田誠広さんがリード。
しかし「第3位」「第2位」対決後に
弘兼憲史さんが逆転。
「番外編」対決を経て
「いい日旅立ち」vs「別涙(わかれ)」の
「第1位」対決で・・・
弘兼さんがリードを守り抜きました!
三田誠広さん 122票
弘兼憲史さん 178票
“大人の歌”選曲対決シリーズ 第3弾
「別れと旅立ちの歌 対決」は
弘兼憲史さんの勝利!!
三田 「『木綿のハンカチーフ』を
入れようかと迷ったんです。
惜しかったですね」
弘兼 「『バス・ストップ』、
松山千春の『旅立ち』も
入れようと思ったんです」
石川 「5曲に収めるのは大変ですものね」
■ここまで3戦の勝敗■
×弘兼憲史 vs 三田誠広○(男が泣ける歌)
○弘兼憲史 vs 三田誠広×(大人の恋の歌)
○弘兼憲史 vs 三田誠広×(別れと旅立ちの歌)
“大人の歌”選曲対決シリーズは第3ラウンドを終え
弘兼憲史さんが勝ち越し!!
■三田誠広さんの最新情報
■単行本『菅原道真 見果てぬ夢』
(河出書房新社/2,000円+税)
(発売中/2013年2月発売)
在原業平に恋をした姉妹――
この二人の恋が
菅原道真の出世に大きな影響を与えた。
三田 「女性のパワーの中で苦しむ
人間的な菅原道真さんの生涯を描いた作品です」
■三田誠広さんの最新情報は
三田誠広のHOMEPAGEをご覧ください。
■お送りした曲目
◆思秋期 / 岩崎宏美
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 第5位)
◆北国行きで / 朱里エイ子
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 第5位)
◆あずさ2号 / 狩人
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 第4位)
◆卒業写真 / ハイ・ファイ・セット
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 第4位)
◆おもいをこめて手をふろう / 舟木一夫
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 第3位)
◆池上線 / 西島三重子
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 第3位)
◆乾杯 / 長渕剛
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 第2位)
◆22歳 / 谷村新司
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 第2位)
◆Beginner / AKB48
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 番外編)
◆さくら(独唱) / 森山直太朗
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 番外編)
◆木綿のハンカチーフ / 太田裕美
◆いい日旅立ち / 山口百恵
(三田誠広選曲 別れと旅立ちの歌 第1位)
◆別涙(わかれ) / 因幡晃
(弘兼憲史選曲 別れと旅立ちの歌 第1位)
◆おもいでのアルバム / 芹洋子
◇三田誠広さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
過去のご出演の模様もご覧いただけます。
■2012年05月05日「男が泣ける歌 対決」
■「好きな言葉」
■2012年12月08日「大人の愛の歌 対決」
■ジョン・レノンを偲ぶ「好きな言葉」
◇過去の放送レポート バックナンバー(PC版)はこちら