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5月19日 石川真紀 放送後記
◆ゲスト:夢枕 獏さんの回◆
『陰陽師』、『餓狼伝』、『大帝の剣』の
各シリーズなどを拝読していますと、
魑魅魍魎、愛憎渦巻く世界を常に空想し、
私のような凡人は
なかなか歩み寄ることが許されず、
捉えどころのない雰囲気を纏った方かと
想像しておりましたが、
お会いしてみた獏さんは、
これ以上ないほど
温厚で柔和な方でありました。
作家さん然とした像を思い描いていた私は、
初対面の瞬間、正直、面食らいましたが、
お仕事をしていながら、
ご一緒していて実に心地よく、
日常のストレスから解放された思いです。
格闘技を観戦していて・・・、とか、
釣りに出かけたまま・・・、とか、
理想的な
現世との別れ方=死に方を
語ってくださる獏さんのお話に耳を傾けていて、
日頃、弘兼さんが、
漫画を描きながら・・・、と仰っているのを思い出し、
お2方とも、
好きなことをしているうちに
息を引き取ることを理想としていらっしゃるのだと
再認識しました。
好きなことに没頭していられるのは、
大切な人が見守っていてくれている
証でもあるのかも。
狩猟の意味が主だった従来を経て、
元禄の頃に
文化として広まった釣りという行為は、
都会を中心とした
現代的な生活で充足することのできない
動物的本能を安定させてくれる、
有意義なものであるということも納得です。
これから川や海を通りかかった際には、
釣りにいそしむ獏さんがいらっしゃるかも!?
と思いながら、
見渡したいと思います。
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2012年05月19日