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5月7日 松田道生さんの名言
■松田道生さんの好きな言葉
『一期一会』
本当に鳥との出会いは“一期一会”で
僕らは知識と経験と情報を得て、
その場所に行って、その鳥に会いたい!と行くわけですけど、
会えない時って1分ずれたら会えないんですよね。
だから、日ごろの鍛錬とかではなくて、
運もあれば、あらゆるものの条件で、
自分で最大の条件をもっていっても会えないものは会えない。
でも、会えるときはポコっと会える。
その鳥の出会いの面白さ――、やっぱり一期一会だと思いますね。
■鳥に接近するコツ
Q.警戒心の強い野鳥に接近する方法は?
コツは“見ない”ことです。
目が合うってことは警戒させちゃうんです。
私は、録音していると、すごい鳥が近いんです。
録音しているときは、どれだけ音が入ってきているか録音レベルを見ていて
鳥を見ていないんです。 もちろん、横目では見てますよ。
仲間が周りで見てると「松田さんに向かって鳥が行く」って言うんですよね。
それから、農家の方が農作業をしてると、ものすごく鳥が近いんですよ。
その方たちは鳥を見ていない――。
我々が双眼鏡で見ると警戒させちゃうんで、コツはチラ見。
だけど観察はそっとする・・・そのコツを習得すると、ジックリ観察できますね。
石川 「“バードウォッチング”じゃなくて
“バードフィーリング”くらいがいいんですかね」
あと、鳥の発見は“声による発見”が70%くらいなんです。
耳も有効に使っていただくと、鳥の気配を感じて見つけることができます。
こっちが先に見つけないと、警戒しちゃうんですね。
■団塊ホームルーム ~ ゲスト・クエスチョン
◆ 松田道生さんへの10 Questions ◆
Q.前世があるとしたら、自分は何の生まれ変わりだと思いますか?
A.江戸時代に「“鳥見役”」っていう役職があったんですけど、
たぶんそれだったんではないかと思います。
Q.今の仕事に就いていなかったら、何をしていたと思いますか?
A.「学校の先生」
Q.鳥になったつもりで、人間に ひと言
A.「『勘弁してくれよ』」と言ってる鳥がいっぱいいるんじゃないかと思います。
Q.これだけは絶対に食べられない!というものは?
A.「野生の鳥の肉」
Q.カモがネギをしょってくる・・・最近のラッキーな出来事は?
A.北海道でとても珍しい「“エゾライチョウ”の声が録音できた」のは
最高ですね。
8,000ヘルツくらいの非常に高い声で、私はもう聞こえないんです。
50代、60代になると高い鳥の声が聞こえなくなって、
たまたま一緒にいた人が若い女性で、
「鳴いたら手を上げてくれ」って言って、録音機を回して
コンピューターで増幅したら録れてました。
Q.携帯電話の待ち受け画面は何にしていますか?
A.残念ながら鳥の写真が入ってなくて「そのまま」でございます。
Q.カバンの中に必ず入れているものは?
A.「携帯の録音機」
石川 「お電話かけますと、呼び出し音が鳥の声なんです」
Q.今、困っていることは?
A.「山ブームで“人声”が増えたこと」が気になります。
“山おばさん”って多いですね。
登りながら ずっとおしゃべりをするんです。
鳥の声を聞いてもらえればいいんですけど。
(録音に)いい時に限って人が来るんですよね。
Q.毎日必ずする日課は?
A.「朝、コップ一杯の水を飲む」
Q.ジンクスはありますか?
A.実は“ジンクス”っていうのは鳥の名前でして、
“アリスイ”が語源なんです。「アリスイは会いたいな」という(笑)
石川 「ほぼ、鳥がらみの答えをいただきました(笑)」
■松田道生さんが初めて買ったオープンリールテープ
◆季節の小鳥
中学生から高校生の休みの間に初めてアルバイトをしまして、
当時の賃金が一日780円で、一週間で4~5千円稼いで買ったんです。
本が入っていて、中にオープンリールのテープが4巻。
中学の頃から鳥が好きになって「これしかない!」っていう感じで・・・。
プレーヤーのほうは買えませんから、
親父に「英語の勉強するから買ってくれ」と言って(笑)
これが3千円なんです。高いですよね。
石川 「貴重な音源を持ってきていただきました」
2011年05月07日