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2月5日 ゲスト:塚原光男さん
◆テーマ:『日本体操界をリードして 夢はロンドンへ』 ◆
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ゲストはメキシコ、ミュンヘン、モントリオールの
オリンピック3大会で 団体3個・個人2個 の金メダルを獲得、
奥様はメキシコオリンピック女子体操日本代表の千恵子さん、
長男はアテネオリンピック男子体操団体総合 金メダルを獲得した直也さん…
日本初の父子金メダリストにもなった塚原ファミリーの父であり
JOC 2012年ロンドンオリンピック対策プロジェクト委員長、
塚原体操センター代表の塚原光男さんが
“ギター”を手にしての登場!!
“ウルトラC”
ムーンサルト初披露のエピソードや
2012年 ロンドン、
そして その先を見据えた
“日本のお家芸”体操復活への提言、
さらには、応援歌制作まで…
そして弘兼さんが…、
番組をお聴きのリスナーの方が
「あの体操の塚原さんが?!」と驚いた
ス タ ジ オ ミ ニ ラ イ ブ 敢行!!
■体操ニッポン復活への提言
1972年 ミュンヘンオリンピック 鉄棒で
“ウルトラC”月面宙返り(ムーンサルト)を見事に成功させて
金メダルを獲得した塚原光男さん。
「ムーンサルト」と命名されるまでには
“忍法ふにゃふにゃ”という案もあったそうですが、
アポロ11号の打ち上げ・月面着陸(1969年)が話題となった時代背景もあり、
ある記者が
“無重力空間で宇宙飛行士がフワフワしている動きに似ている――と
指摘したことから「月面宙返り」(ムーンサルト)に決定。
大会での初披露はオリンピック前年の1971年。
五輪一次予選を兼ねた全日本選手権――。
塚原 「(周囲には)黙って いきなりやりました。
みんな初めて観たから、
どんな混乱があったのか…
そういうのが楽しかったですね」
しかし、混乱があったのは“審判”も同じ。
どのような技なのか――よくわからなかったようで、
とっておきの切り札となるはずが…高得点には結びつかず。
その後、関係者が映像をくり返し確認して
難度の高さが認識されると、二次予選からは高得点を記録!
翌年のミュンヘンオリンピックでの個人金メダル、
1976年のモントリオールオリンピックでの団体金メダル獲得に
大きく貢献しました。
■体操ニッポン復活への提言
後進の指導において、大切にしていることは
“選手それぞれに合わせた能力別指導”と語る塚原光男さん。
塚原 「それぞれ目標・能力・性格が違うし、
そういうことにしっかり対応していくことが大切だと思ってます」
最近の若い選手について、
基本的には“真面目な人が多い”と語る一方、
「本当に逆境に陥った時には弱いかな」と感じているそうです。
しかし、選手は皆“体操競技での自己実現”という目標がしっかりしているため
「(指導は)やりやすい」とも。
弘兼 「短所を修正するのと、長所を伸ばすのは
どちらが有効なんでしょうか?」
塚原 「欠点をなくし、長所を伸ばす――この2点に尽きるんです」
◆金メダリストへの報奨金◆
高額賞金・住宅・年金などの優遇措置など、
諸外国では、金メダリストやスター選手を支援する制度が
充実しているようですが・・・さて、日本は?
弘兼 「日本はなぜ しないんでしょう?」
塚原 「(オリンピック=)アマチュアの時代が長くて、
スポーツをお金にすることをよく思わない習慣が長かったので、
報奨金は出してはいますけど、それだけですね」
弘兼 「ほかの国に比べたら、決して高くないですよね」
塚原・弘兼の“同級生コンビ”の考えは
国からの支援・報奨制度を充実させるべき――と一致。
塚原 「報奨制度をもっと充実させて
若い人がオリンピックに挑戦する――
そういう世界にすべきだと思ってます」
また、学校教育において
体操に割かれる時間の減少、質の低下も懸念材料のようです。
塚原 「サッカー、野球、他の種目(の競技人口)が増えて、
その経験者が“学校の先生”になることが多いので、
“体操”(の指導)を得意としない――。
体育の授業の中で“球技”が増えた――とか、
昔のように『体育=体操』という時代じゃなくなってますね」
さらに、運動能力の高い子供が
プロスポーツとしての発展を見せている野球、サッカー、ゴルフなど
ほかの競技に進む傾向も高まっている点も
“体操離れ”につながっている――と指摘。
塚原 「“環境”は大きいですね。
“スポーツ環境”…今『体操』は かつての環境がなくなり、
他のスポーツに子どもたちが憧れる…この構図ですよね」
弘兼 「やっぱり、お金の面で親が考えるとしたら、
“体操で金メダルを取ったら1千万円と家をもらえる”――
というようなことをすれば、人は集まるんじゃないかと思うんです」
塚原 「モチベーションの求め方――というのは大事ですよね」
◆スポーツの入口には「体操」がある◆
“体操離れ”の話題が続きましたが、
子どもの スポーツに関する習い事では
「体操」は、「水泳」に次いで人口が多いそうで、
水泳・体操で体を鍛えた子どもは小学校中~高学年になった時点で、
その先も続けたい競技を選ぶ割合が高いのだとか。
塚原 「スポーツをやるための基礎的な体力作りに
“体操が一番いい”ということは認められているんですね。
ただ“体操選手(になる)”というと話は別なんですね。
体操をやっていたお子さんが、華やかな世界(サッカー・野球)に行った時は
基礎体力ができてるから、一気に(トップレベルに)いくんです。
その点は皆さんに よくご理解いただけてるんじゃないですかね」
そのほか、体操 普及・復活のために必要な要素として
「専用体育館」の整備・拡大を挙げていらっしゃいました。
■おやじバンド“ザ・ムーンサルト”
グループサウンズ、オールディーズ、ベンチャーズ、加山雄三さん…
おなじみのメロディを奏でる平均年齢60歳前後の おやじバンド…。
赤坂のライブハウスに集うお客さんで結成された
おやじバンド『塚原光男&ザ・ムーンサルト』。
高校時代は、アコースティックギターを“かじる程度”だったという
塚原光男さんでしたが、
今では様々なステージで演奏するまでに。
この日も、
“金メダル”のゴールドに“月面宙返り”のシルエット、
三日月のデザインの“ムーンサルト”モデル第一号の
黄金のギターを手にスタジオ入り。
番組内でおかけするリクエスト曲は自らの演奏による
『パイプライン』『夜空の星』――。
また、ロンドンオリンピック対策プロジェクト委員長に就任したことから
「選手に対して 何かしてあげたい」という思いから
五輪などに参加する日本代表選手団の応援歌
『強いものは美しく ~ATHLETE~ 』制作に尽力。
『強いものは美しく』は、塚原さん作詞による
同じ歌詞で曲調が異なる「団結」「友愛」の2パターンが制作され、
このうち「友愛」は塚原さんが作曲も手がけられました。
歌は、チームJAPAN応援歌手kyoko☆さん。
この日は塚原光男さんがスタジオで
『強いものは美しく ~ATHLETE~ 』「友愛」バージョンの
生演奏を披露していただきました。
『強いものは美しく ~ATHLETE~ 』はJOCのサイトで試聴することができます。
■塚原光男さんが代表を務める塚原体操センターのウェブサイトはこちら
おやじバンド『塚原光男&ザ・ムーンサルト』については公式ホームページをご覧ください。
■お送りした曲目
◆パイプライン / 塚原光男(LIVE)
◆月よりの使者 / 竹山逸郎、藤原亮子
(弘兼セレクション)
◆空の終列車 / ザ・スプートニクス
(弘兼セレクション)
◆夜空の星 / 塚原光男(LIVE)
◆GIFT / Mr.Children
◆美しい十代 / 三田明
(RN・静子さんが初めて買ったレコード)
◆いつでも夢を / 橋幸夫、吉永小百合
(塚原光男さんが初めて買ったレコード)
◆強いものは美しく ~ATHLETE~ (友愛) / 塚原光男(LIVE)
塚原光男さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。