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8月14日 ゲスト:因幡 晃さん
◆テーマ:『デビュー35周年
因幡晃のターニングポイントになった この4曲!』◆
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デビュー35周年を迎えた
シンガー・ソングライター因幡 晃さんを
ゲストに迎えて
歌手生活の“ターニングポイント”となった
楽曲4曲に込められた想いを
じっくりと伺いました。
話題は
デビュー曲『わかって下さい』誕生秘話から、
因幡晃流・楽曲制作法、
そして(なぜか)フランス語にそっくり――という
秋田弁談義へ…。
さらには
『
スタジオ生演奏とボリューム満点!
感動秘話と笑いの2時間を
お楽しみいただきました。
オープニングでは『別涙』の生演奏でご登場!
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■ターニングポイント1『わかって下さい』
1954年(昭和29年)生まれで現在56歳の因幡 晃さんは
石川真紀ぴょんと同じ秋田県出身。
高校卒業後、秋田県北部の鉱山地帯で“鉱山技師”として働いていた――という経歴を伺って、
「昔、石を集めていた」という弘兼憲史さんの目がキラリ!
冒頭はなぜか“石”の話題に…。
弘兼 「石が結晶になって、キラキラとして宝石のように見えて…
「“団塊”という言葉が鉱山用語らしくて
『ノジュール』といって“塊”になって露出しているものを
“団塊”っていうらしいですね」
思いがけない方向へと話が広がって困惑気味の石川真紀ぴょん。
とっさに出た質問も
「拾って集めるんですか?」と、どこか噛み合わず…
弘兼 「拾って集めるというか…(困惑)
…売られたり、交換したりしてたんです」
鉱山の話題になったのも、
因幡 晃さんの大ヒット曲『わかって下さい』誕生に関係するから。
「『
ビーカーを振ったり、いろんな実験をしていて・・・
鼻歌交じりに浮かんだのが『わかって下さい』です」
故郷・秋田の自然、そして恋に焦がれ、別れに憧れる19歳の若者に、
ある日“フッと舞い降りる”ようにして出来上がった
因幡 晃さんのデビュー曲『わかって下さい』。
第10回ヤマハ・ポピュラーソングコンテストで最優秀曲賞を受賞した1975年、
そして歌手デビューを果たした76年を
「人生の中で本当に目まぐるしい年」と振り返る因幡さんは、
やがて、鉱山技師の仕事と歌手の“二足のわらじ”を履く生活から
歌手一筋の道を歩むことになりました。
また、『わかって下さい』が多くの歌手の手でカバーされることに関しては…
因幡
「自分のちっぽけな人生のかけらを歌にしたのを、
いろんな人が歌ってくださるっていうのは、
本当にビックリしますね」
歌手人生のターニングポイントとなった
『わかって下さい』は
番組12時台に生演奏を披露していただきました。
(左)目の前で繰り広げられる生演奏に聴き入る二人
石川 「うっとりしますねぇ~」
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■ターニングポイント2『痩せ地の薔薇』
「独特の存在感を持つ阿木耀子さんと仕事をしたかった」という因幡 晃さんの
願いがかなったのが1995年。
阿木耀子さん作詞の『痩せ地の薔薇』を発表。
因幡 「(曲を)作る時に“痩せ地の薔薇”っていうタイトルだけで、
『どういうものになるのかな?!』というドキドキ感がありました」
“詩先”の作曲法によって完成した作品に阿木さんも
「詩の世界観との相乗効果で新しい世界感が見えてきた」と満足そうに語ったそうです。
因幡 「一緒に仕事をして“未来”が見えてくる――っていうのが
一番大切な事ですから」
◇◆曲作りの方法◆◇
頭の中に、フッと自然と浮かび上がったメロディに
あとからコードを付けるスタイルが因幡流。
「好きなメロディの中に、いくつかの“言葉”があり、
好きな言葉の中には、いくつかの“メロディ”がある――」
『痩せ地の薔薇』では、阿木耀子さんの詩がある中で
「僕のフィルターを通して、阿木さんの言葉がどういう風に浮かび上がってくるのか――
いくつかのメロディでしかなかったから、それをすくい取る作業」だったそうです。
風呂場で――髪の毛を洗っている時に“発想する”ことが多い――という点に
共通点を見つけた弘兼憲史さん。
原作のある漫画を描く際には、
はじめに原作を読む段階で
要所要所の“絵”が浮かぶのだとか。
弘兼 「漫画は“ラスト”が一番重要で、
あとポイントとなる絵、イントロがあれば、あとはつないでいけるんです。
(因幡さんの曲作りと)非常によく似た作業だなと思いました」
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■ターニングポイント3『そして今は』
シャンソンやカンツォーネなど60~70年代ヨーロッパ系の音楽に強い関心を抱いた
因幡 晃さんは、アルバム『HOLIDAYS』(地中海レーベル)で
フランス、イタリア、ギリシャ語で名曲のカバーに挑戦しています。
ジルベール・ベコーによって書かれ、歌われたシャンソン――世界中で大ヒットした
『Et Maintenant』(原題)を『そして今は』のタイトルでカバーした際には、
先生の指導を受けてギリシャ語を学ばれたそうです。
因幡 「ギリシャ語は難しかったですね」
ベコーさんの来日コンサートでは、直接会う機会にも恵まれ、
「ピアノを弾きながら歌いかける独特の叫びには、全身が震えるような感動を覚えました」
因幡 「歌って、きれいに歌いたいと思ってたんですけど、
ベコーのような“叫び”であったりするものも
絶対に必要なんだな――と勉強になりました」
ギリシャ弁の話題になったところで、
秋田弁とフランス弁の発音が近い――という話題にも。
たとえば・・・『んめぇがら、け』=「美味しいから召し上がれ」
さらに“上級”向けとして
「家の前の道路が春先になると雪が融けて、
ぐちゃぐちゃになって泥が跳ねて汚くて歩けないね」を秋田弁で披露。
(とても文字ではご紹介できません)
弘兼 「さっぱりわからない!(笑)」
石川 「イントネーションがフランス語っぽいですよね」
秋田弁で盛り上がるスタジオ
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■ターニングポイント4『まん丸の蒼い月』
デビュー35周年記念アルバム『まん丸の蒼い月』は
「わかって下さい」などのセルフカバー5曲、
アルバムタイトル曲「まん丸の蒼い月」を含めた新曲7曲の計12楽曲を収録。
ピアノを中心とした最少編成での楽曲作りで“スタジオライブ録音”を実践。
弘兼 「一発で決めなきゃいけない、緊張感のある録音ですよね?」
因幡 「ミュージシャンの皆さんも『久しぶりのスリリング』と
おっしゃってくれました。
臨場感っていうのは、生でやらないと伝わらないもんだと感じました」
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■もしも生まれ変わったら・・・
この日のメッセージテーマは『もし生まれ変わったら、就いてみたい職業』
スタジオの3人の答えは・・・
弘兼 「漫画家か、映画を作るか、料理人になりたいですね。
料理大好きですから、今はペンよりも包丁を持ってる方が楽しいですね」
因幡 「どんな職業でも“努力”しなければいけないですけど、
その努力を省いてもいいんですね?
(それなら)私は『またぎ』――。」
「自然を相手に獲物を仕留めてみたり、
四季折々の山菜を見つけるっていう…すごく魅力を感じます」
石川 「言っていいですか?
アイドルになりたいです…」
弘兼 「聞くんじゃなかった」
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■お送りした曲目
◇Tokyo / 井上陽水
(弘兼セレクション)
◇別涙
◇しあわせの近道 / 因幡 晃
(弘兼セレクション/アルバム「まん丸の蒼い月」より)
◇痩せ地の薔薇 / 因幡 晃
◇わかって下さい / 因幡 晃 LIVE
◇ET MAINTENANT ~そして今は~ / 因幡 晃
◇わたしの城下町 / 小柳ルミ子
(東京都葛飾区の鈴木さんが初めて買ったレコード)
◇青春の光と影 / ジュディ・コリンズ
(因幡 晃さんが初めて買ったレコード)
◇まん丸の蒼い月 / 因幡 晃
(35 Anniversary Album「まん丸の蒼い月」より)
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因幡 晃さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。