4月10日 ゲスト:木の実ナナさん
◆テーマ:『下町のショーガール
夢を信じ、逆境を笑顔で乗り切る!』 ◆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ゲストには、木の実ナナさんをお迎えして
ショービジネスの世界で成功するまでに歩まれた
下積み時代から
アメリカ修業時代につかんだ“きっかけ”や
ロングヒットシリーズ『ショーガール』、
更年期性うつ病を克服された当時の様子に、
来月上演の舞台『イカれた主婦』について
たっぷりとお話を伺いました。
全編を通して笑顔で、時には真剣なまなざしで、
そして時折、姉御調のおしゃべりも交えての楽しい2時間!
木の実ナナさんの抜群のスタイルに感嘆の声を漏らす
弘兼憲史さんも石川真紀ぴょんが印象的でした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■ショービジネスは“30”からが始まり!アメリカで掴んだきっかけ
15歳でデビューを果たしながら、ヒット曲に恵まれず
下積み生活が続いた木の実ナナさん。
一方で、後輩の中には、曲がヒットした途端に態度が豹変する歌手も…。
このような芸能界に嫌気がさしていた頃、ラスベガスで目にした
シャーリー・マクレーン(当時30歳)のショーに涙!そして感動!!
しかし、アメリカのショービジネスに詳しい人に言わせると
「彼女は まだまだこれからの新人」と意外な低評価。
日本の芸能界では
“二十歳を過ぎたら下降線をたどる”ケースも少なくありませんが
「二十歳なんてまだまだ“ひよっこ”。30からやっと(ホンモノに)」。
この言葉を聞いて・・・
木の実 「『30までは時間があるぞ!』とすごい勇気が出て…」
弘兼 「たしかにアメリカのショービジネスの世界って
ものすごい すそ野が広いですから『30』なんて
本当に“まだまだ”(なのかもしれませんね)」
このことが『いい思い出』という木の実ナナさんは、
二十歳の時には参加しなかった“成人式”を“30歳”で行ったそうです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■20年のロングシリーズ『ショーガール』
木の実 「二人だけで2時間ちょっと…、
歌は50~60曲ありました」
アメリカできっかけをつかんだ木の実ナナさんは
その後、事務所に黙ってオーディションに挑んだミュージカル『アプローズ』で
注目を集めると、細川俊之さんとの二人芝居『ショーガール』に挑みます。
1974年の初演は、夜9時過ぎという
現在の 映画の“レイトショー”のような遅い時間帯に開演。
これは、日中の公演がすべて終了した後しか、
劇場を使用させてもらうことができなかったため。
木の実 「楽屋も屋根裏部屋を細川俊之さんと二人で使ったんです」
食事を済ませた後に、ロビーでお酒を飲んで、
気楽に楽しめる舞台・・・これが見事に大成功!
お客さんの口コミで人気が広がると、やがて定期的に上演されるほどに定着。
ついには、20年続くロングシリーズとなりました。
弘兼 「食事の後、そういう“景色”はあった方がいいですね」
石川 「“大人の時間”って感じがしますね」
(別の話題では)
ハンドルを握ると人格が変わってしまうという
運転好きの木の実ナナさん。
今は、運転は人に任せているそうです。
木の実
「今でもバリバリにオープンカーに乗ってる
イメージがあるようですが……
あれ、みんな“吹き替え”です」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■悩みは周囲へ打ち明けて・・・更年期性うつ病を克服
46歳で「更年期性うつ病」を発症した木の実ナナさん。
イライラが高まり、支離滅裂・退廃的な感情となると
“目の前にマイクや時計があること”“キレイなもの・可愛いもの”など
自分の好きなものですら、全てがイヤになり、
「嫌なことばかり思い出す」状態になってしまったそうです。
木の実 「思考がマイナスになってるんですね」
うつを克服することができたきっかけのひとつは、
女性ヘアメイクさんに「私はバリバリのうつ!」と打ち明けたこと。
「イライラした時、私に合図してくれたら、フォローします」(メイクさん)
そして、病院を回り、最後にたどりついた心療内科の女医さんとの出会い――。
「更年期性うつだけど、すぐ直りますよ」(女医さん)
木の実ナナさんは2002年に“更年期障害克服”の過程や
“輝いて生きる”秘訣をまとめた本『笑顔で乗り切る』を出版。
ある女優さんからは『ナナさんの本で更年期を克服しました』と
打ち明けられたこともあるそうです。
木の実 「あくまで、いろんなタイプがあって、
私の経験がすべてではないんです。
ただ“こういうタイプがあります”――というのが私の本。
たった一回の人生をそういうことで終わらせてはならない。
自分も人によって助けてもらったから、
私も、人を死なせたくないという思いで書きました」
弘兼 「自分一人で抱え込まないのがいいですね。
相談者は誰がいい・・・やっぱり友人がいいかもしれないですね」
木の実 「お酒を一杯飲みながら話している時に、
ちょっと“グチ”を聞いてあげるとか…、
たまにはグチを吐いてもいいと思いますね。
弱い時は“弱さ”を出していいんじゃないかな、と思います」
弘兼 「石川さん、もし悩んだら、僕に相談してください」
石川 「わかりました。弘兼さんは誰に相談してますか?」
弘兼 「僕は悩まないですから、相談するようなことは何もないですね。
グチるんじゃなくて、普通に
『ここ、おかしいんじゃないか』って周りに言ってます。
あまりマイナスに考えたりしないですから」
木の実 「素敵ですよ、それ。ものすごく。素晴らしいです」
石川 「(大切なのは)溜めこまないようにするってことですかね」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■『チャンチキおけさ』に涙
木の実ナナさんが初めて買ったレコードは『チャンチキおけさ』。
しかし、ナナさんが三波春夫さんから
直接聞いた『チャンチキおけさ』の真実は…
“にぎやか”な曲というイメージが強いこの曲の中では、
都会に集団就職で上京した若者が故郷を想う――
という世界も描かれ、
“陰と陽”が同居した楽曲でもあるのです。
木の実 「うまいですね。よくできてますね。
国に残してきたお母さんや恋人のことを想って
『すまぬ、すまぬ』って、涙が出てきちゃいますね。
(出稼ぎに来ているのに)お酒を飲んじゃって『すまぬ、すまぬ』
親は親で、働きに出しちゃって『すまぬ、すまぬ』って言ってる…。
いろんな意味があって、いやぁ~感動しちゃうなぁ」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■20年ぶりに伝説のミュージカルが復活!
ド派手メイクで生演奏!「女性がとっても元気になる作品」という
木の実ナナさんが、シングルマザーのベブを演じる
『イカれた主婦』は 5月15日~23日、ル テアトル銀座で上演されます。
木の実 「最後は お客様も皆さん立ち上がって、
みんなでライブ感覚でやりないな、と思います。
勇気が出て、元気が出る作品になりますね。
『セクシー・パンク・ロック』をぜひ観にきてください!」
「イカれた主婦」の公演日程は 5/15~5/23(ル テアトル銀座)
『イカれた主婦』について詳しくはこちらをご覧ください。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■お送りした曲目
◇キャバレー / ライザ・ミネリ
(弘兼セレクション)
◇マネー / ザ・ビートルズ
(弘兼セレクション)
◇うぬぼれワルツ / 木の実ナナ
(復刻盤CD「NANA vol.1愛人」より)
◇道 / 木の実ナナ
(復刻盤CD「NANA vol.1愛人」より)
◇居酒屋 / 木の実ナナ、五木ひろし
(復刻盤CD「NANA vol.1愛人」より)
◇ムーンライト・セレナーデ / グレン・ミラー楽団
(RN・富士びたいさんが初めて買ったレコード)
◇チャンチキおけさ / 三波春夫
(木の実ナナさんが初めて買ったレコード)
◇おまえさん / 木の実ナナ
(復刻盤CD「NANA vol.1愛人」より)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
木の実ナナさんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。
2010年04月10日