614
3月13日 公開生放送! ゲスト:青島広志さん
◆テーマ:『「ドコモ団塊倶楽部」放送100回記念スペシャル!
音楽家・青島広志さんと
クラシックの聖地を巡る 2時間名曲紀行!』◆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ドコモ団塊倶楽部」は2005年1月に月1回放送の“ホリデースペシャル”として
スタート後、昨年2009年4月から週1回のレギュラー放送となり
番組開始6年目となる今年3月、放送100回を迎えることができました。
そして今回、放送100回を記念して
文化放送メディアプラスホールにリスナーの皆さんを招待しての
2度目の公開生放送を開催!
ゲストには、去年8月、
スタジオに電子ピアノを用意しての
放送が大好評となりました、
音楽家の青島広志さんをお招きして
クラシックの聖地を巡る 2時間の名曲紀行へと
誘
メディアプラスホールには、
音楽をこよなく愛するリスナーの皆さんにお集まりいただき
青島広志さんのトークに、解説に、そしてピアノ演奏に
笑いとため息、歓声の連続!!
※青島広志さんの前回ご出演時の模様はこちら
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■名曲紀行~オーストリア
会場のお客さんとラジオをお聴きの皆さんを
名曲紀行の旅へとご案内する“JOQR1134便”
(機長:弘兼憲史/客室乗務員:石川真紀)
最初に降り立ったのは
数多くのクラシック作曲家を輩出した“音楽大国”オーストリア。
青島広志さんが特徴として挙げたポイントは
“貴族の趣味を反映して折り目正しい曲――
はじめのところに戻ってくるソナタ形式”の名曲が多いこと。
このパートではモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を例に
ピアノ演奏を交えてご紹介いただきました。
青島 「同じところに“戻ってくる”ので、
戻ってきたら“あと3分の1我慢すればいい”
という聴き方もあるので(会場笑)
“ハッキリしている音楽”というのが一つの特徴です」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■名曲紀行~ドイツ
続いての到着地は“クラシックの本場”ドイツ。
好きな分野に全力を注ぐことができたロマン派の人たちと比べて
“古典派以前”の音楽家は“オペラ”から“室内音楽”まで
あらゆる分野の曲を書けなければいけなかったため
ゆえにドイツで活躍した音楽家は“オールマイティー”に活躍したそうです。
また、青島さんはバッハの「プレリュード」を演奏しながら次々と解説をご紹介。
◆飽きちゃう曲だと思いますが、
一つのリズムでどれだけお客さんを飽きさせないか――を
確かめるために書いた曲だと思う。
◆“プレリュード”は「前奏曲」。
本来、ミサなどで信徒が入ってくる時のバックに流れる曲。
「だから、わりと いい加減でいいんです、こういう曲は」
◆のちに、この伴奏にグノーがつけたのが「アヴェ・マリア」
クラシックが大好きな弘兼さんからは、素朴な疑問が。
弘兼 「なぜ年末に第九を演奏するんですか?」
青島 「元々はオーケストラの人たちに
“お餅代”を出すためだったんです。
稽古を続けるうちにチケットを売るノルマを科せられて
やがて、オーケストラの団員が『お餅が買える』というんで
年末にやるようになったんです 」
※日本だけの習慣なのだそうです
ドイツを代表するクラシックの名曲として
青島広志さんが選曲したのは、話題にも登場した
ベートーベンの“第九”――最も合唱が活躍するパートを
じっくりお聴きいただきました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■名曲紀行~イタリア
“JOQR1134便”が次に到着したのは
音楽用語に多くのイタリア語が使われている点で“重要”というイタリア。
音楽におけるイタリアの特徴として、
上質の松がとれヴァイオリンの名器が作られたことから
“旋律の美しい曲が生まれた”のがイタリア――と語る青島さん。
「ドレミ」についても解説していただきました。
◆元々は「ウット・レ・ミ・ファ・・・」だった
(言いにくいため「ド」にかわる)
◆はじめ「シ」は なく
「ラ」と「ウット(ド)」の間に入ったのが
イタリア語で「はい」を意味する「シ(Si)」
青島 「♪ドレミファソラ…(はい)…ド としたんです。
イタリア語というよりは、イタリアの古い言葉・ラテン語です」
石川 「♪シド…というところは
“せ~の ハイ!”みたいな感じなんですか。
面白いですよねぇ~」
イタリアを代表する名曲には
『蝶々夫人』から「ある晴れた日に」を選曲していただきました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■名曲紀行~ロシア・東欧・北欧
JOQR1134便”は最後にロシア~東欧~北欧を一気にフライト!
青島広志さんは、バンクーバーオリンピック女子フィギュアスケートで
銀メダルを獲得した浅田真央選手が使用した曲
『仮面舞踏会』(ショートプログラム)『鐘』(フリー)の録音を担当。
ラフマニノフの『鐘』について弘兼さんが疑問をぶつけると・・・
弘兼 「『仮面舞踏会』は良かったんですが
『鐘』の方は暗い感じがしていかがなものか…」
青島 「私もいかがなものかと思ってます。
暗いというか“暗い情熱”が出る曲――というのはあるんです。
『仮面舞踏会』も“陰謀”の話で暗い内容なので
ロシアの方がコーチをやってる限りは
暗いものしか出てこない気がします」
弘兼 「じゃあ『007』に負けちゃいますね、やっぱり」
浅田真央選手に関しては、このほか
オーケストラの稽古場に差し入れを持参――
などのエピソードなどを紹介してくださいました。
このパートの最後には、ロシア・東欧を代表する楽曲として
近代音楽の祖スメタナ(チェコ)の『モルダウ』を選曲。
交響詩――オーケストラで描いた物語『モルダウ』は
モルダウ河が生まれてから大会に注ぐまでの様子を描いています。
放送では『モルダウ』の“テーマ”のパートを
青島広志さんの解説を交えてお聴きいただきました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■クラシックQ&A
リスナーの皆さんからの質問にお答えいただきました。
Q.チューバを吹いていますが、
なぜクラシック界ではチューバが表に出ることが少ないのでしょうか?
オーケストラでは、ほとんど伴奏としての役割しかありません。
A.“低音楽器”
“高音楽器”はト音記号で書き、小さい頃から習いますが
(低音の)へ音記号は、ある意味“特殊”であり
慣れていない人が多いことから、いいメロディがあまり書かれない。
“名手が少ない”
ヴァイオリニストには、その人のために曲を書かれる“名手”がいます。
(ご質問の方が)名手になって、まずリサイタルを開くと
その人のために有名な曲が作られるかもしれません。
“大きくて持ち運びが不便”
ピアノのように、大きくてもどこにでもある楽器や
フルートのように持ち運びが簡単な楽器は
使いやすいのに対して、大きなチューバは不便。
Q.クラシックの著名な作曲に女性が少ないのはなぜ?
A.います。
音楽家の女性は大勢いるものの
女性の地位が低く、
歌ったりピアノを弾いたりすることはよくても
作曲をすることは許されなかった。
『結婚行進曲』を書いたメンデルスゾーンの姉・ファニー
――15歳で父親から「女性が作曲をするといじめられる」
「これから曲は全て弟の名前で出しなさい」と言われる――を
例に・・・
青島 「弟が書いた曲の、かなりの部分は
お姉さん(ファニー)の曲でしょう。
お姉さんが亡くなった後、弟は1曲しか書かずに
後を追うようになくなってしまった・・・。
だから本当はファニーが書いていたんじゃないかと思うんです」
Q.クラシックは敷居が高い?
A.敷居が高いのが、いいところ。
青島 「フランス料理を食べに行くのと同じことで
昔は、王様・貴族のために演奏していたわけだから
緊張しているのは演奏者の方で
お客様は“王様・貴族”みたいな恰好だけしていれば
あとは足を組んでいたって鼻をほじっていたって
いいように思うんです」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■感想のお便りを大募集!
今回は公開生放送ということで
メディアプラスホールには特設トークテーブルと
文化放送“自慢の資産”スタインウェイのピアノが設置されました。
ピアノ寄りのイスに座って
音楽家や曲に関するトーク(解説)をしている…と思ったら
突如、立ち上がり、ピアノに移動して演奏(解説)。
終始、この繰り返しで会場のお客さんは視覚的にも、
そしてラジオでお聴きの方も、
声が突然小さくなったり、ピアノが鳴り出したり…
臨場感をお楽しみいただけたのではないでしょうか。
オーケストラの演奏に関しては
*上手な人の配置
*演奏しない人もいる?!
*出番が一度きりのシンバル
…などなど、様々な裏話も披露していただきました。
番組では今回の放送の感想を募集します。
メッセージをお寄せいただいた方の中から抽選で10名様に
甲州印傳で作られた
ドコモダケオリジナル ケータイストラップ をプレゼントします。
メールかハガキでお寄せください。
ハガキのあて先:〒105-8002 文化放送
「ドコモ団塊倶楽部」プレゼント係
ぜひご感想・ご意見をお書き添えください。