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9月19日 弘兼憲史 放送後記
◆ゲスト:西郷輝彦さんの回◆
ウチの52才になるアシスタント(男性)が
西郷輝彦さんを「大好き!」
(弘兼さんが)「うらやましい!」と言ってました。
西郷輝彦さんは、もちろん女性にもモテるけど
“男らしさ”みたいなところで、
10才くらい若い人たちにとって、憧れの俳優だったんでしょうね。
実際にお会いして、大スターなんだけど
気さくな感じがして、非常に親しみの持てる方だと想います。
ご家族、ご子息たちと一緒に仕事をされていて
辺見えみりさんも独立して やっておられて
僕からしたら、ああいうのが“理想の家族”ですね。
■弘兼語録
◆かつて思い描いた“還暦像”と実際は・・・?
(昔は「50はおじいさん」と言っていた・・・)
今考えたら、60なんて全然・・・ (西郷 「ガキですね」)
「定年」になるという制度は、もっと伸ばさないといけませんね。
自分は、60くらいまでちゃんと生きられるか不安でした。
漫画家をずっと最後までやっている方って、わずかしかいなかったんで
たぶん、どこかで違う仕事をするだろうな、と思ってたから
あんまり、自分が60になる時のことは考えてなかったです。
なってみたら、昔とまったく変わってない自分に気づくんです。
考え方もあんまり、変わらないと思いません?
今でも、黒板拭きのイタズラ・・・先生の頭の上に落ちる・・・を
やりたいほうですから。 (石川 「いい加減、大人になってください!」)
すいません。ありがとうございます。
怒られると、また嬉しいんですよ、この年になって(笑)
◆西郷輝彦さんの「最後は笑って死ねたら人生最高」をうけて
若い頃は、自分に課題を科して、目標を作って、達成して・・・
という“達成人生”をやってたんですけど、
50を過ぎた頃から“楽しく生き方が勝ちだな”という気がしまして
「最後は笑って死にたい」「笑ってゴールしよう」と
自分の本に書いてるんで、(西郷輝彦さんと)共通するな、と・・・。
本当に50過ぎてから、面白くなりますよ。
(石川アナに)面白くなりますよ、きっと(笑)
若い頃は、いろんなものを『苦しみ』と感じていたんですけど
今この年になると、
本来は『苦しい』と思うことが全然苦しくないですね。
『それもいいかな』『それも受け入れよう』と
どんな大変なことを受け入れても余裕があるんですよ。
◆パソコンは やらないんです
僕はパソコンはまったくやらないんで
(パソコンが得意な西郷輝彦さんが)うらやましいな、と。
結局、時間がないんですよ。
たちあげるのに時間がかかるのがイライラして
もうダメなんです。
僕のところ(スタジオ)は、1分くらいかかりますから
『まだかよ~!』って・・・。
(パソコンで)漫画を描いてる人もいますよ。
バックのスクリーントーンなんかをパソコンで貼ることができるんで
ウチでも「やろうか?」と検討してるんですけどね。
■弘兼セレクション
青年おはら節 / 西郷輝彦
弘兼 「西郷さんの歌でものすごい好きな曲があって
『青年おはら節』という、おはら節が間に入っていて
手拍子したくなるような曲です」
恋心 / 西郷輝彦
弘兼 「西郷さんが外国の歌を歌っているレコードがあるんですが
この中から僕の好きな・・・」
西郷 「えっ・・・?!」
弘兼 「エンリコ・マシアスが作って歌った『恋心』を。
岸洋子さんが歌っていらしたと思うんですが、
この西郷輝彦バージョンを」