2014年2月16日
おひなさん
今年も無事、
『お雛さん』(おばあちゃんがそう呼んでた)を出せたそうです、実家。
私は、昔から人形を出す作業が大好きだった。
一年に一度しか外の空気を吸えないからね。
家族総出でせっせと土台を組んだ。
マスクをして、窓を開けて、引越しするみたいな気分で楽しかった。
箱のどこに誰が入っているのかよくわからないけど、
【右大臣】をひくと、当たりのような気がした。(いや、左大臣だったかもしれない)
ほとんどの人形が、顔に表情がないのに
一番下にならぶ3人の仕丁は怒った顔、泣いた顔、笑った顔で、
出てくるといつも、、、何秒か、見つめあった。
お雛様の顔にすっぽり被せられた紙を取る時は
なぜか、花嫁のベールを返すようで緊張した。(なぜに婿目線。)
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さっき電車を降りるときにすれ違ったおじさまから、人形用の防虫剤の香りがした。
右大臣の香りがした。
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その家の娘が早くお嫁にいけるように、
3月3日が終わるまでに人形をしまわなくてはならない。という言い伝えを聞くが
『それじゃぁ人形はさみしいだろうなぁ』 と
そして...
素早くしまえるように『お内裏様とお雛様だけ』出したのだなのだなぁと
親からの「プレッシャーともいえる優しさ」を感じるのでした。
ありがとう。