久しぶりの「文芸あねもねR」の収録。
本日収録開始したしたのは、豊島ミホ先生作『真智の火のゆくえ』です。
こちらの作品を浅野真澄さんに朗読頂きました。
長編のため本日だけでは収録完了しませんでしたが、
とても良い朗読になりそうです!
浅野真澄さん
浅野真澄さん&作者の豊島ミホ先生
田中敦子さん、浅野真澄さん、豊島ミホ先生、吉川トリコ先生
オーディオブック配信サイト「FeBe」での配信になります。
配信時期など詳細は、もう少々お待ちくださいませ。
【タイトル】
真智の火のゆくえ
【著者】
豊島ミホ
【あらすじ】
将也もそれまでは私と一緒になってげらげら笑っていたのに、その一言を聞くと足を止めた。そしてあろうことか、うつむいて耳まで赤くしたのだった。
「なんだよそれ」
私は一瞬、将也が怒ったんじゃないかと思った。でも違った。
「なんだよそれきーたことねーよ」
将也は照れていた。ぐいっと顔を外に逸らして、橋の上から、山裾にあるため池のほうを見ていた。
その瞬間の気持ちを私は忘れない。
将也に心はあった。五歳から毎日のように同じ場所に通って、初めて見ることができた。私の一言で、初めて。
幼なじみの将也は、真智にとって子どもの頃から特別な存在だった。ふたりは、大学進学をきっかけに上京、やがて自然に結ばれる。けれど、真智に向かって将也は言った。「お前、ほかに男つくれよ」と。恋人とも呼べない男に翻弄されながら、次第に自分を見つめ直していく女子の心を追った物語。
【出版】
新潮文庫
【制作】
文芸あねもねR制作委員会
文芸あねもねRスタッフより