12月1日放送
『なかじましんや 土曜の穴』のゲストは
段ボールアーティストの
島津冬樹さん。
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島津冬樹さんは多摩美術大学卒業後
大手広告代理店でアートディレクターを
経験したのち独立。
段ボールアーティストとして
路上や店先に放置されている
段ボールを収集し、財布を制作。
これまでに段ボールを求めて訪れた国は
世界30ヶ国にのぼり、
島津さんの姿を追った
ドキュメンタリー映画
『旅するダンボール』が12月7日公開。
いい段ボールを手に入れるために
入社試験に遅刻したり、プレゼン前にも
段ボールを拾いに行ったりしたという
島津冬樹さん。
「いい段ボールは一期一会なんです」
と語る島津さんの
活動について伺いました。
あなたの段ボールへの見方が
変わるかもしれません!
■ 段ボールをサイフに ■
島津さんが段ボールアートを
手がけたのは大学2年生の時。
サイフがボロボロになっても
買い替えることができずにいましたが、
自宅でふと目に映った
オシャレなデザインの段ボールで
サイフを作ってみたところ
1年くらい使うことができました。
(島津)「どんな形でもお金を入れれば
"サイフ"だろうということで
持ち歩き始めたんですけど、
自分でもビックリしてしまって
そこからサイフを作るために
段ボールを集め始めた
というのがきっかけでしたね」
(中島)「部屋に置いてあった段ボールに
惹かれてたわけですよね?」
(島津)「グラフィックデザインが
すごく好きだったので、
段ボールもなんとなく
『使えそうだな』と思って、
グラフィックに
惹かれてたところは
元々ありますよね」
(中島)「単に素材ということではなくて
そこに印刷されてたり、
刷られてるグラフィックに
惹かれると部分がある
ということですね」
なお、島津さんは
段ボールでサイフを作ることを
『リサイクル』ではなく
『アップサイクル』と表現。
(島津)「ゴミとなってしまったものを
違う価値に生まれ変わらせる、
わかりやすくいうと
『リノベーション』もそういう
一種かなと思いますね」
(舘谷)「ちゃんとボタンがついていて、
これ使いやすそう。
お札のところも分かれてて、
カードもたくさん入ります」
(中島)「元々"USED感"が
出てるわけですから"味"は
さらに出ていくでしょうね」
段ボール財布の愛用者の中には
7年使い続けている人もいるそうです。
■ いい段ボール ■
島津さんが惹かれるのは
『使われている』段ボール。
『新品』では心に引っかかりません。
(島津)「クタクタに、
シールが貼られていたりとか、
誰かの手書きが
書かれていたりとか、
そこの背景に
『物語』を感じるんですね。
"誰が手書きを書いたんだ?"
とか、妄想が膨らむところが
すごく好きで」
段ボールを"デザイン"の視点で見ると
20年前から
ほとんど変わっていないそうで、
たとえ段ボール箱に詰める
中身の商品が変わっても、
段ボールのデザインは変更しない――
という農家も多いようです。
(島津)「自然と、今の時代では
ちょっと浮くくらい
レトロなデザインだったりとか
ちょっと突拍子もないデザイン
だったりとかっていうのが
あるんですよね」
(中島)「"ダサかわいい"みたいな」
島津さんは去年2017年から
その年に拾った中で
最も良かった段ボールを決める
「Cardboard of the year」を独自に制定。
Cardboard of the year 2017に輝いたのは
アラブの赤十字団体の
ロゴ入り段ボール。
(島津)「ニュースで
難民キャンプが映るたびに
支援物資の段ボール欲しいな
と思ってたんですけど
なぜかブルガリアの街中に
落ちてたんですよ」
通常は、戦地や難民キャンプでしか
手に入らない支援物資の段ボールが
ブルガリアの市内に落ちていた意外性、
そして、その貴重性が高く評価されての
1位獲得です。
■ 『旅するダンボール』 ■
■映画『旅するダンボール』
12/7(金)YEBISU GARDEN CINEMA
/新宿ピカデリーほか全国順次公開
詳しくは こちら
(c) 2018 pictures dept. All Rights Reserved
島津冬樹さんの最新情報は
Carton ウェブサイトをご覧ください。
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