5月21日のゲストは
劇団☆新感線所属の俳優
古田新太さん。
舞台の魅力、
先日亡くなられた
演出家・蜷川幸雄さんとのエピソード、
この夏上演される舞台
『ヒトラー、最後の20000年
~ほとんど、何もない~』の
見どころなどを伺いました。
■ やりたいことができる劇団 ■
小学生の頃にミュージカルを観たことで
俳優を目指したという古田さん。
大阪芸術大学ミュージカル科に進み
1年の時に助っ人として参加した
劇団☆新感線でその後も出演を重ね
看板役者となりますが
当初は、大学卒業後に退団し
東京で俳優の道に進むつもりでした。
しかし、劇団☆新感線の
路線が、古田さんの目指す
"ロックミュージカル"へと
シフトチェンジしたことから
『この劇団が今一番、俺の
やりたいことをやってる』と
残留を決断。
(古田)「辞めて一からやるよりは
今のスタッフワークのある
この劇団でやっていった方が
もっとくだらないことが
できるんじゃないかな、
と思って」
その後、舞台でのバンド、
派手な演出、奇抜な衣装などを取り入れ
古田さんは退団するきっかけを
失ったのでした。
なお、35歳までは「ノーギャラ」で、
古田さんはテレビ・ラジオなどの仕事で
収入があったことから
「劇団は鳥人間コンテスト」だと
考えて活動していたそうです。
(古田)「年に何回か集まって
作品作って、
"落ちるか飛ぶか"みたいな
感じでいいんじゃないか、と」
■ 蜷川幸雄さんの指示 ■
古田新太さんは
先日亡くなられた
蜷川幸雄さんが演出した舞台にも出演。
(中島)「灰皿、
飛んできたりしたんですか?」
(古田)「一回も怒られたこと
ないんですよ」
稽古中から「毎日、芝居を変える」
「あまり掘り下げるタイプじゃない
という古田さんは演じる際、
その都度、思いついた
アイディアを元に芝居をするのだとか。
(古田)「蜷川さんを笑かせば
"勝ち"と思ってたんで」
それでも、公演初日が近づけば
演じ方を決め、
本番態勢を整える必要がありますが
『古田、変えないのか?
毎日変えてくれよ、ゲネまで』
(蜷川さん)(ゲネプロ=通し稽古)
(古田)「最後のリハーサルまで
変えて『そこから選べ』
・・・それもひどい話だな。
こっちの稽古に
ならないじゃないかよ・・・。
それくらいです、
言われたのは」
(中島)「何か見てるんでしょうね。
本質の部分をね」
■ 観ると、怒る?今夏の舞台■
劇作家・演出家の
ケラリーノ・サンドロヴィィッチさんと
「"ナンセンス"しかやらない
グループを作ろう」として
結成したユニットによる
"KERA古田企画 第3弾"が
この夏上演されます。
『ヒトラー、最後の20000年
~ほとんど、何もない~ 』
(小尾)「どんな作品に
なりそうですか?」
(古田)「ほとんど、何もないんですよ。
ホントに何もないですからね。
たぶん、ヒトラー
出てこないと思います」
「あの頃たくさんあった
"デタラメ"がない」
芝居の世界において
デタラメ/おバカ/
ナンセンスなことへの許容範囲が
狭まっていることを実感する
古田新太さん。
中島さんのCM界でも近年は
「意味がわからない」描かれ方では
企画のOKが得られないご時世となり
「意味がわからないから、いいんです」
という価値観が通用しないようです。
(中島)「ヤングは厳しいですよ。
おバカなことに」
(古田)「すぐ怒りますからね、
ネットで。
『そんな怒るなよ』と
思うんですけど
今回の(舞台)は
みんな観に来たら
怒るような内容です」
(中島)「ナンセンスって
"高級"なのよ。
それを楽しめるか
どうかって・・・」
(古田)「試験紙みたいになりますよね」
(中島)「ナンセンスを楽しめる人って
レベルが高い・・・と思って
自分のナンセンス好きを
肯定すんの。
アングラって、
逆にわかりにくいから
考える余地を与える、
そこが素晴らしいと思います」
■ 古田新太さんの最新情報 ■
■舞台『ヒトラー、最後の20000年』
~ほとんど、何もない~ 』
■東京公演日程:
7月24日(日)~8月21日(日)
■会場:下北沢 本多劇場
■詳しくは こちら
■映画『TOO YOUNG TO DIE!
若くして死ぬ 』
■6月25日(土)公開
■監督・脚本:宮藤官九郎
■公式サイト: こちら
古田新太さんは、とにかく大きい
えんま校長(閻魔大王)役。