この日のゲストは、
漫画家のやくみつるさん。
1959年のお生まれで
中島信也さんとは同い年で
広告賞の審査委員を
共に務めていることで顔なじみ。
また、中島さんの奥様とも
トイレットペーパーの包装紙の
収集家同士として
ご縁があることも判明しました。
放送では、先月発売されたばかりの
やくみつるさんの著書
『やくみつるの秘境漫遊記』(文藝春秋)でも
紹介されている
秘境への旅の魅力や
意外なお土産のこと――、
さらに
テレビの帯番組レギュラー出演を
こなす多忙の中、
なぜ時事ネタ漫画の連載が
可能なのか――、
その謎に迫りました。
■ 漫画は即行!速攻! ■
大相撲の本場所中は
スポーツ新聞に相撲漫画
「番外もう一丁!!」を連載。
毎晩7時に
原稿を入れればよいそうですが
大相撲中継が終わるのは夕方6時。
さらにテレビ出演も重なっており
録画を見ているそうですが
わずか1時間で
描けるのでしょうか??
(やく)「早ければ6時半くらいには
あがってますから」
(中島)「描けるんですか?!
そんなスイスイ」
(やく)「自分の創作じゃないですからね。
あったことをネタにすれば
いいわけですから」
(中島)「とはいえ・・・」
(やく)「(ネタの展開とオチは)
即行で考えれば
いいわけですからね。
絵自体はすぐ描けますから」
まるで"速攻相撲"のような
"即行漫画"――。
数多くの連載を持たれているのも
納得できますが・・・
すごいことをサラリと話され
中島さん、小尾ちゃんも驚くばかりです。
■ 秋場所は まさかの展開 ■
この日は大相撲・秋場所の14日目。
もちろん本場所のことも伺いました。
大関・照ノ富士が初日から11連勝で
そのまま優勝かと思われましたが
12、13日目に連敗した上、
右ひざを負傷し、出場が危ぶまれる
まさかの展開に――。
13日目まで10勝3敗の
大関・稀勢の里にも
優勝のチャンス?!
(やく)「"優勝の目がある"と
気づかせたらダメです。
優勝を意識した瞬間に
背中に一本、
棒が入っちゃいますから」
■ 秘境の魅力 ■
ハワイには行ったことがなく、
パリには行かないという
やくみつるさんが
これまで訪れた国は
95か国!
子どもの頃に
外国の切手収集をしたことが
きっかけのようです。
(やく)「"確認作業"といいますか、
どういう国なんだろう
という好奇心がありました」
ベスト3は
◆3位「ガボン」(中部アフリカ)
乾燥地のアフリカの中で
"湿っている"
(やく)「ツェツェバエが
笑うぐらいいます。
口で刺してくるんです」
◆2位「マリ」(西アフリカ)
女性の服が"色鮮やか"
(やく)「女性がみんな
原色の服を着てるんです。
市場におばちゃんが
集まってくるわけですけど
それを俯瞰して見ると
まぁ、美しゅうございました」
◆1位「ベネズエラ」(南アメリカ北部)
都市部、密林、広大なサバンナ、
岩山、ビーチリゾート・・・
やくさんもリピートして訪問
(やく)「短い期間の中で
いろんな表情を
見ることができる国ですね」
(中島)「(いろいろな国を)
"制覇"するのは
わかるんですけども
ヘンなものが見たいんですか?」
(やく)「市井の暮らしを見るのが
いいですね。
喧噪の中に身を置くと
暮らしっぷりがわかります。
なるべくなら路地を
分け入りたいタチですね」
やくさんの秘境への旅は
ツアーを利用することもあり
訪れる際、危険や病気など
「"負"のことはまず考えない」で
楽しんでいるそうです。
■ 地形グッズを見逃すな! ■
珍品コレクターのやくみつるさんが
"お土産"に購入するものとは・・・
(やく)「"国の形グッズ"
これは難しいです。
ガボンの地形を頭に
ぶっ込んでおかないと、
こっそり地形の形をした
グッズがあるわけです」
島国の日本や、面積の大きな国、
なじみ深い国ならばともかく、
その"地形"が
イメージできない国ならば、
地形を表したグッズがあっても
地形ということに気づきません。
(やく)「東ティモールは自分でも
よく気づいたと
思いましたね。
"状差しの底"が
東ティモールの
形になってたんですけど」
(中島)「地形グッズ
集めてみたいですね」
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