"清宮フィーバー"の夏到来!
第97回 全国高校野球選手権大会
3日目――、
早稲田実業のスーパー1年生
清宮幸太郎選手が今治西との対戦で
甲子園初登場を果たすこの日、
スタンドは試合前から超満員。
そして東京・浜松町 文化放送
第19回 『なかじましんや 土曜の穴』の
ゲストには、長年にわたり
高校野球を取材されている
フリーライターの矢崎良一さんを
お招きしました。
矢崎良一さんは、1966年、山梨県出身。
アマチュア、プロを問わず
野球を中心に取材をされ、
人物に焦点を当てた
ノンフィクション作品の数々が
高い評価を得ています。
放送では、矢崎さんが監修を務め
今年3月に発売された
『高校野球 言葉の力
~ひとつの言葉がチームを変える~』
(日刊スポーツ高校野球ノンフィクション)に
掲載されている
高校野球の監督・選手が残した名言を
紹介したほか、
今年で100年を迎え (※)
グラフィックデザイナー・佐藤 卓さんの
デザインによる
大会シンボルマークも作られた
開催中の
全国高等学校野球選手権大会
――夏の甲子園大会の見どころや
注目選手などを伺いました。
(※)1915年に始まった
全国中等学校優勝野球大会から数えて
■ 甲子園の魅力 ■
"負けたら終わりのトーナメント戦"
"都道府県対抗の要素があり
地元を応援したくなる意識が
強く作用する"ことなど
「日本人が感情移入しやすい要素がある」と
甲子園の魅力を語る矢崎良一さん。
近年は、甲子園大会のみならず
地方大会の観客動員も増えていることを
実感されているそうです。
(矢崎)「その学校の応援でもなさそうな
親子連れが一日スタンドで
過ごしているのを見ていると
格安の娯楽なのかもしれません」
■ 高校野球の名言 ■
高校野球の長い歴史の中で
シゴキや体罰が
問題となることもありました。
そこで現在は、強くなるために
厳しい指導だけではなく、
我慢強さや応用力などを
身につける必要性が高まっていると
矢崎さんは分析。
(矢崎)「言葉で伝えて
理解をさせる力が
指導者の方にも
求められているような気がします」
(中島)「口下手だから
手が出てしまった――
みたいなことも
きっと、あったと思うんです」
(矢崎)「今は"背中を見て着いて来い"
だけでは、子どもたちは
わからない時代だと思います」
矢崎良一さんが監修を務めた
『高校野球 言葉の力
ひとつの言葉がチームを変える』に
掲載された
高校野球の監督・選手が残した名言の
中から矢崎さん、中嶋さんが
印象に残る言葉をご紹介しました。
●日本一の球拾いになれ
(愛媛・松山商業の部訓)
(矢崎)「補欠でも誇りを持って
野球をしなければいけないと
教わっているような気がします」
(中島)「もう、コピーライターやね」
●グラウンドは
練習するところじゃねぇ
発表する場だ。
(山梨学院大学付属 鈴木英夫 元監督)
(中島)「思い切り"魅せる"――、
楽しませる・喜ばせる
・・・ぐらいのつもりでやれ
ということにつながるんです」
(矢崎)「『お前たちのステージだから
楽しんで来い』という
空気もありますね」
そのほか、中嶋さんが気になった
名言はこちら
●"商店が百貨店に勝つ"。
(千葉・柏日体 金原健博監督)
●俺たちは
会社のようなチームになろう。
(神奈川・向上 平田隆康監督)
●いい選手が
集まっているだけじゃ
絶対に無理
甲子園で、甲子園の観衆が
勝たせたいと
感じるチームであること。
(北海道・駒大苫小牧 香田誉士史 元監督)
■ 100回大会 注目選手 ■
開催中の夏の甲子園大会の
注目選手を伺いました。
◆早稲田実業(西東京代表)
清宮幸太郎選手(1年)
(矢崎)「彼がどんなインパクトを
残すか――で
これから2年間の
高校野球の趨勢が
見えてくる気がしますね」
◆関東第一(東東京代表)
オコエ瑠偉選手(3年)
お父さんがナイジェリア人で、
矢崎さんは
「身体能力がずば抜けている」と絶賛。
東東京大会決勝・日大豊山戦で
センター前ヒットを二塁打にした
俊足の持ち主。
(矢崎)「"足が速い"というレベルを
超えてまして、
とんでもない速さです。
注目してください」
また、中島信也さんの地元・大阪で
強豪・大阪桐蔭を倒して
甲子園初出場を果たした
大阪偕星学園も
「異色のチーム」として
注目校に挙げています。
この夏、節目の大会にふさわしい
熱戦が繰り広げられることを
期待しましょう。
■ 矢崎良一さんの最新情報 ■
矢崎良一さんの新しい本をご案内します。
■『高校野球 言葉の力
ひとつの言葉がチームを変える』
(日刊スポーツ出版社
高校野球ノンフィクションシリーズ 特別編集)
(監修 矢崎良一/1,500円+税/2015年3月発売)
詳しくは こちら
■『PL学園最強世代
あるキャッチャーの人生を追って』
(講談社/1,500円+税/2015年5月発売)
詳しくは こちら