CMソング特集をお送りした
この日の『土曜の穴』。
「しんやの部屋」では
音楽ライターでアンソロジストの
濱田高志さんをゲストにお迎えして
CMソングが時代とともに
どのように変化したか――
その歴史を振り返りました。
濱田高志(たかゆき)さんは
音楽ライターとして
本の編集に携わっているほか
コマーシャルソングや
テレビ番組のサントラなど
独自の切り口でまとめたCDの
企画・監修を
数多く手掛けられています。
小説の短編集を編む
"編纂(へんさん)者"を意味する
"アンソロジスト"を名乗るのは
本の編集とともに
音楽の企画盤の編集を行うことから。
最新のアルバムは
『デューク・エイセス CM WORKS』。
(ユニバーサルミュージック/3,000円+税) が
今月26日に発売されたばかりです。
「しんやの部屋」前半では、
「コマソンの父」とも言われる
作詞・作曲家の三木鶏郎さんや
鶏郎門下の作曲家
いずみたくさんと桜井 順さん、
そして、60年代後半から
ヒットCMソングを量産している
小林亜星さんが手がけられた
コマーシャルソングを
お聴きいただきました。
■ 三木鶏郎さん ■
代表作は
♪明るいナショナル ♪牛乳石鹸よい石鹸
など・・・多数。
コマソン&"冗談音楽"の先駆者で、
若い才能を見つけ
育てることでも
音楽業界に大きく貢献されました。
■ いずみたくさん ■
代表作は
♪ハトヤ ♪ハウス バーモントカレー
などのほか
文化放送のQRソングも作曲。
(中島)「オシャレな雰囲気が出てますよね。
商品を歌い込んでいて
僕らも歌マネができますよね」
■ 桜井 順さん ■
代表作は
♪お正月を写そう
♪かつお風味のほんだし
♪カバヤの マスカットキャンディー
♪石丸電気・・・など。
(中島)「絶対、歌いながら作ってる!
♪かつお風味のほんだし♪ は
メロディでは作れないですよ。
たぶん、風呂の中で作っていると
僕は睨んでます」
(濱田)「桜井さん自身、
作詞もされますからね」
■ 小林亜星さん ■
代表作は
♪この木なんの木(日立)
♪セキスイハウス
サントリーオールド
「人間みな兄弟」(夜がくる)
♪don don di don shu bi da den ・・・
(中島)「小林亜星さんには
サントリーさんが
『アイスジン』を出された時に
新しいジンの歌を
作っていただきました」
(小尾)「みんなが知ってる曲
という感じがしますね」
(濱田)「亜星さんの場合は
テレビアニメ、ドラマの主題歌、
演歌、歌謡曲も
作られていますからね」
「しんやの部屋」後半は
CMソングに"引っ張りだこ"の
歌い手をご紹介。
デューク・エイセスが歌う
CMソングの中から
♪ニッセイのおばちゃん、きょうもまた・・・
のフレーズがおなじみの
日本生命のCMソング
『モクセイの花 ふるさと編72』を
お聴きいただきました。
(中島)「映像が浮かんでくる!」
■ イメージソングの時代へ ■
濱田さんが
"CMソングの分岐点"と捉える曲は
ケンとメリーの
『愛と風のように』
(日産 スカイライン)
そして80年代頃からは
CMソング界にアーティストが参入。
CMからヒット曲が生まれる
イメージソングが増えました。
(中島)「商品も売る、曲も売るぞ!
という感じで
曲のアピール力も強かった...」
(濱田)「J-POPのアーティストが
コマーシャルで
曲を発表するという感じですね」
昨今は再び
企業名・商品名の"連呼型"が
復活しつつあるようです。
最後に、濱田高志さんに
"これからのCMソングに望むこと"を
伺いました。
(濱田)「子どもが歌える曲、
下校時に歌えるような
単純な曲を
もう一度聴きたいですね」
■ 貴重なCMソング集 ■
濱田高志さん企画・監修の最新CD
『デューク・エイセス CM WORKS』
(ユニバーサルミュージック/3,000円+税)
(40曲収録)
詳しくは こちら
(濱田)「小林亜星さんの曲も
十数曲入ってます」
(中島)「死ぬ前に買っといた方がええな。
僕、自分のお葬式で
流したいくらい。
むしろ普通の歌よりも
身になってる、というか...」