この日のゲストは
幻冬舎 取締役専務 兼 執行委員で
数多くのベストセラーを世に送り出した
"カリスマ編集者" 石原正康さん。
角川書店で編集者として活躍された
石原さんは1993年、
見城 徹さんらとともに幻冬舎を設立。
五木寛之さんの『大河の一滴』
村上龍さんの
『13歳のハローワーク』などを担当された
編集者として業界屈指のベストセラーメーカーです。
※石原さんが手にしているのは『新 13歳のハローワーク』
小尾ちゃんが手にしているのは
幻冬舎コミックス『恋するインテリジェンス』
(丹下 道)(詳しくは 1巻 2巻 )
■ 作家の口説き方 ■
この作家に「書いてほしい!」という時の
"口説き方"を伺いました。
(石原)「基本的には褒める。
良くないと思うところは言わない。
『ここ、最高!』と言い続けると
次の原稿は褒められた部分を
強調して書いてくるようになります」
これには中島さんも
CMディレクターとして同意。
(中島)「いい部分をホメるの、大事ですよね」
また、作家にとって「小説」は
"自分の子ども"のような存在。
そのため初めて仕事をする(かもしれない)
編集者に対しては
「コイツに預けていいのか?」 と
疑ってかかるケースも多いらしく、
そんな時、石原さんは本の「感想」を
手書きの手紙で伝え、信用を得るそうです。
■ 作家との付き合い方 ■
"編集者"として一緒に仕事をしたい作家は
「いい"お付き合"いができる人」ですか??
(石原)「それはやっぱりイヤな人と です」
関係を保つことが困難な作家の方が
成果が大きく、
また、ケンカをした場合は、
ケンカをした状態をキープすることも
あるのだとか。
(石原)「ヤな仕事ですね。
わけのわからない人間関係、
大好きですね(笑)」
■ 大ベストセラー 誕生秘話 ■
村上 龍さんは大ベストセラー
『13歳のハローワーク』を
なぜ書こうと思ったのでしょうか――?
村上さんがあるテレビの教育番組に
出演した際、
中学生の子を持つ「親」と「教師」との討論で
互いに責任を押し付け合う
不毛な議論が目の前で展開されました。
子どもにとっての「幸せ」は
将来"メシを食っていけること"のはず。
それならば、早い段階で「職業」を知り、
その「職業」を目指すために
役立つ本を作りたい――と考えたそうです。
(石原)「それは新しいきっかけだな
と思って・・・」
様々な「職業」について
アウトサイダー的な見方で
独特の解釈をするという村上 龍さんが
「偏見、偏愛を持った作家の目」で見た、
飽きない"職業図鑑"
『13歳のハローワーク』は100万部以上の
大ベストセラーとなりました。
幻冬舎で100万部を超えた
『ふたり』(唐沢寿明)
『ダディ』(郷ひろみ)
『弟』(石原慎太郎)
この3作のように
"関係性"をタイトルにすると
ヒットに結び付く傾向があるそうです。
(中島)「小尾ちゃん、書いてみれば?」
(石原)「『信也と』みたいな感じで」
(小尾)「どうしましょう、
ベストセラー作家になっちゃったら(笑)」
■ 未来の大ベストセラー! ■
これから作りたい本は
簡単に英語が覚えられる本。
(石原)「感覚的に、本だけで覚えられるものを
今、お願いしています」
(中島)「"I Want"ですよ、それ。
"Great"ですね」
(小尾)「"Me too! Me too!"」
■『新 13歳のハローワーク』
(村上龍 著/2,600円+税/2010年発売)
■『13歳のハローワーク』
(村上龍 著/2,600円+税/2003年発売)
「13歳のハローワーク公式サイト」は こちら