新年初のゲストは一般社団法人全国農業会議所の事務局長代理、組織事業本部長の山村勝廣さん。「明けましておめでとうございます」というあいさつを
ニッコリ交わして、アグリのじかん、スタートです。
実は、全国農業会議所でも農業に関することを扱った新聞「全国農業新聞」を週刊で発行されています。根本さんが取材を受けたのは日刊の「日本農業新聞」。2紙あることを初めて知りました。農業に関する情報、やはりとても多くの方から求められているんですね!(この番組もその一助になりたいです!)
全国農業会議所の歴史を、少しひも解いて教えていただきました。終戦後にGHQの占領下で行われた施策の一つ「農地改革」に端を発します。それまでは農業は「大地主と小作農」という枠組みで行われていましたが、それを取り払って誰もが「自作農」(自分自身が農地を所有して農業を行う)になれるようにという政策を進めました。その後、各市町村に農業委員会ができて、農地の転売や売却に関する許認可事業などを行うようになります。というのも、農地は「食糧を生産する基盤」であり、極めて公共性が高い位置づけの土地であるため、勝手に売り買いされることを防ぐ必要があったからです。つまり、農地の維持と管理のための農業委員会であり、それをふまえて都道府県に農業会議所がつくられ、さらに上部組織としてできたのが全国農業会議所です。昭和29年の11月の設立です。
成り立ち上、メンバーには農家のご出身者が多く、全国農業会議所で勤務しながら新幹線などで地元と行き来しながら農業を続けている方もいらっしゃるそうです。
去年はコロナ禍によって、農業界は「人手不足」という課題に直面することになりました。外国人技能実習生たちが来日できなくなったことが原因です。長野県、北海道、離島などを始め、多くの場所から「人手不足で困っている」という声が上がりました。全国農業会議所では、その解消に向けて、自粛で仕事が減ってしまった観光業の方を農家のお手伝いに派遣するといった取り組みなどを国の補助を受けながら実施主体として汗を流されたそうです。また、中には人手不足の報を聞いて、全国の農家を渡り歩いて「お手伝いします!」と飛び込んでいった人たちもいたとか。コロナ禍の中では、改めて「食糧」や「農業」について真剣に考えた人も多かったに違いありません。お話は、来週に続きます!