今朝のゲストは愛知県で松本自然農園を経営されている松本直之さん。15年前に新規就農するまでは、農業に全く縁がなかった、
それどころか興味もなかったという松本さんがどんな経緯で農業の道に入られたのか、オンラインで顔を合わせながらお話を伺いました。
松本自然農園があるのは、愛知県豊田市の「山の方」。イノシシ、鹿、猿、熊なども出るような「パラダイスです!」と松本さん。
とはいえ野菜を育てるには大変な環境で、野菜を狙う山の動物たちとのいたちごっこが続いているそうです。そんな中で、年間50種類程度の野菜をつくり、
家庭向けにセット販売を行っています。「有機栽培ではよくあるスタイルなので、特長を出さないといけない」と考えた松本さんは、
これまでにいろいろと試行錯誤を重ねました。最初は種のカタログを見て、「面白いからお客さんが喜んでくれそう!」という理由でいろいろと珍しい野菜を
育てたこともあるそうですが、ある時お客様から「珍しくていいけど、料理の仕方がわからない」という声を聞き、お客様目線に立っていなかったことにハッと気づきました。それ以来、松本さんの育てる野菜は「おいしさ」と「旬のものを旬に食べる」ことを最優先。
そして、鮮度にもこだわって「朝とれたものを、すぐに送る」ことを大切にされています。それでも、季節ごとにいろんな品種の違いを楽しめると、大評判!
たとえば紫色の水菜、黄色い人参。形や色が違うだけでなく、味や食感にもそれぞれ個性があるそうです。
松本さんは大学では工学部で学び、自動車メーカーでSEとして社会人スタートを切ります。仕事も楽しくて、お給料もよくて、会社も安定している...
という恵まれた状況ではありましたが、「これ、ちがうんじゃないか?」とモヤモヤしたものを胸に抱えていたそうです。
そんな時に始めた趣味がサイクリング。しだいにどっぷりハマり込み、キャンプしながら自転車で旅をするようになり、いつしか「日本一周したら面白いかも」と考えるようになりました。結局、3年で会社を退職。当時の彼女(その後結婚、今は奥様)と二人で一年半かけて自転車で日本一周。
この旅の中で、松本さんと「農業」の縁が結ばれるようなのですが、その話は、時間切れで来週へ。どうぞ続きをお楽しみに!