第36回 6月7日放送 ゲスト:菜園生活「風来」 西田栄喜さん2020/06/14 07:00

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今朝のゲストは、日本一小さい専業農家、菜園生活「風来」の西田栄喜さんです。

まずは気になるこの質問から。「日本一小さいって、どういうことですか??」
西田さんの畑の広さは、30a(アール)。これは、サッカーコートの半分くらいの大きさで、
平均的な農家の3ha(ヘクタール)と比べると10分の一という小ささなんです。
その畑で年間50種くらいの野菜を育て、野菜セットの販売やピクルスなどの加工品を直売の他にオンラインでも販売されています。
大学卒業後はサービス業がやりたくてバーテンダーに。その後、オーストラリアで一年間過ごし、帰国後はビジネスホテルの支配人を務めます。
30歳を目前にして故郷である石川県に戻り、さて何をやろうかなと考えた西田さんは「食べることが好きだから、
自分で育てたら面白そうだ」と考えました。その時思い出したのが、お母さんがつくる大評判のキムチ!「だったら、そのキムチに使う野菜をつくろう」と決心します。とはいえ、完全なる「脱サラ農業」。始めたばかりのころの収入は0(ゼロ)です。
そんな時期に出会って結婚した奥様から「子どもができるまでには食べられるようになってね」と励まされたそうです。
当初は無農薬野菜であることを前面に出していたそうですが、あるとき、そういうカテゴリー分けではなくて「食べたものが美味しくて、
かつ安全という方が大事」だと気づきます。また、農業という言葉にとらわれずに「畑」を舞台と考えて、草むしりのイベント化や畑ヨガの開催など、
次々と畑の可能性を追求していきます。「農は価値観を変える扉だった」という西田さん。
農業を通じて環境問題や政治への関心を高め、また、自然への畏怖もより一層感じるようになっていきました。
これから農業を目指す人には、「農業を目的にしないで、幸せになるための手段にしてくださいね」と西田さん。
「百の仕事という意味の言葉『百姓』を目指してほしい。農業にはいろんな可能性があるし、そこに生き方を一致させると、とても幸せになれます!」
もっともっとお話しを聞きたい、と根本さん。
来週に続きます!

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