今朝は長野県の川上村にあるレタス農家に「お嫁さん」として嫁いではや14年という新海智子さんとお電話をつなぎました。
事前にいただいた資料にレタス農家の農繁期の一日のスケジュールというのがあったのですが、それを眺めてびっくり仰天した根本さん。何に驚いたのかというと......、「レタスの収穫って、夜中にやるんですか!?」
そうなんです、と智子さん。夜中の1時くらいに起きて、そのまま朝の10時ごろまで作業をするのだそうです。真っ暗な中なので、作業はヘッドライトをつけて行うとのこと。
智子さんは二児の母でもあるので、帰宅した後もすぐに眠れるわけではありません。川上村のレタスの収穫時期は6月から10月くらいで、この期間のことを村では「百日戦争」と呼んでいると教えて下さいました。
「でも、数えてみると100日以上あるんですけどね...」とほがらかに笑う智子さんに、根本さんも大笑い。
電話を通じてさえ明るいパワーが伝わってくるような智子さんですが、「最初は泣いてばっかりでした」。
結婚前に東京で出会って付き合っていた彼は農家の次男坊で、システムエンジニア。智子さんは教師を目指して大学院で学んでいました。
その彼が当時の仕事のあまりの激務と多忙に疲れ果てて「人間らしい暮らしがしたい」と田舎に帰る決意とともにプロポーズ。
「すぐには喜べなかった」そうですが、2年間の遠距離恋愛を経て、「人生、冒険だ!なんとかなるだろう」と嫁いだのが14年前なのです。泣き暮らした日々を抜け出すきっかけの一つは、母になったこと。
「子どもに、こんな母親の姿を見せたくない」。それを機に、冬の長い休暇を利用していろんなセミナーに出て勉強を始めました。
「見える景色が変った」智子さんは、「農業×教育」「農業×私にしかできないこと」というテーマで様々な新しい活動を始めます。
たとえばファームステイ。実際に農家で10日間ほどの暮らしを体験してもらう取り組みです。人に会うのが好きで、人の成長に関わりたいという智子さんは、その後、
「自分らしい暮らしをしている農業女子を増やしたい」という志をもって、さらに活動の幅を広げていらっしゃいます。
自粛ムードが続きますが、「感情の自粛にならないように」というアドバイスをいただきました。不安なこと、やりたいことなどを信頼できる人にまるごと聞いてもらうのが大切だよ、と。
「アグリのじかん」にも、ぜひ皆さんの今の想いのメッセージをお寄せ下さいね。