A−1 GRANDPRIX 03 Autumn 各ブロック評

●第1ブロック総評
このブロックは、圧倒的な力を持った作品は存在せず、各作品が票を取り合う展開となった。結果、女性票を多く獲得した『PEACE MAKER鐵(くろがね)』と、 男性票を多く獲得した『ROD−THE TV』の2作品が、他の作品より頭一つ抜け出す結果となった。他の作品もそれぞれに票を伸ばしたのだが、 この2作品に僅かながら及ばなかった。しかし、これらの作品に投じられた 『浮動票』が、決勝戦の鍵を握る事になるかもしれない。

●第2ブロック総評
トーナメント開始前から、このブロックで注目されたのは、『クロマティ高校』の得票数である。男性票と女性票をうまく取り込んだこの作品が、どこまで票を伸ばすのかに焦点が集った。しかし、フタをあけてみると、序盤は『クロマティ高校』が桁違いの強さを発揮していたものの、後半になると女性票の大量流入を果たした『最遊記REROAD』がじょじょに票を伸ばし始め、結果として『クロマティ高校』に迫る票を獲得した。

●第3ブロック総評
全ブロック中、最も作品数の多い第3ブロック。その激戦を制したのは、大方の予想通り、『鋼の錬金術師』だった。ハガレンの得票数は、全28作品の中でも飛びぬけており、今回優勝最有力候補といわれている。その予想の通り、 1回戦開始から順調に票を伸ばし続けたハガレンが、2位以下を大きく引き離して1位を獲得した。 逆に2位以下は混戦で、『プラネテス』と『君が望む永遠』が最後までデットヒートを繰り広げたが、終盤に浮動票を多く集めた『君が望む永遠』が2位につけた。

●決勝戦に向けて
決勝戦は、各ブロック1位の作品『ROD−THE TV』『クロマティ高校』『鋼の錬金術師』に、2位以下の作品の中で、得票数の多かった『最遊記 REROAD』『君が望む永遠』を加えた5作品で行われる。
決勝戦で注目したいのは、全作品中最高得票数をあげた『鋼の錬金術師』。
決勝戦でもその優位は揺るがないと思われるが、他の作品に勝算がないわけでもない。票数が割れた第1ブロック、第3ブロックの浮動票がどの作品に 流れるかが、決勝戦の勝敗を決めることになりそうである。